第8節 コンクリート堰堤工

第8節 コンクリート堰堤工

8-1-8-1 一般事項

1.適用工種

本節は、コンクリート堰堤工として作業土工(床掘り、埋戻し)、埋戻し工、コンクリート堰堤本体工、コンクリート副堰堤工、コンクリート側壁工、間詰工、水叩工その他これらに類する工種について定める。

2.不良岩の処理

受注者は、破砕帯、断層及び局部的な不良岩の処理について、監督職員に報告し、指示によらなければならない。

3.湧水の処理

受注者は、基礎面における湧水の処理について、コンクリートの施工前までに設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

4.打継ぎ目の結合の処置

受注者は、機械の故障、天候の変化その他の理由で、やむを得ず打継ぎ目を設けなければならない場合には、打継目の完全な結合を図るため、その処置について施工前に、設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

5.新コンクリートの打継

受注者は、旧コンクリートの材齢が0.75m以上~1.0m未満リフトの場合は3日(中2日)、1.0m以上~1.5m未満のリフトの場合は4日(中3日)1.5m以上2.0m以下のリフトの場合は5日(中4日)に達した後に新コンクリートを打継がなければならない。これにより難い場合は、施工前に設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

6.コンクリートの打込み

受注者は、コンクリートの打込みを、日平均気温が4℃を超え25℃以下の範囲に予想されるときに実施しなければならない。日平均気温の予想がこの範囲にない場合には、第1編第3章第9節暑中コンクリート、第10節寒中コンクリートの規定による。

なお、以下の事項に該当する場合はコンクリートの打込みについて、施工前に設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

(1) 打込むコンクリートの温度が25℃以上になるおそれのある場合。

(2) 降雨・降雪の場合。

(3) 強風その他、コンクリート打込みが不適当な状況になった場合。

7.養生についての承諾

受注者は、本条6項の場合は、養生の方法及び期間について、施工前に設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

8-1-8-2 作業土工(床掘り・埋戻し)

1.作業土工の施工

作業土工の施工については、第3編3-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定による。

2.大規模な発破

受注者は、岩盤掘削等において、基礎岩盤をゆるめるような大規模な発破を行ってはならない。

3.掘削作業

受注者は、掘削にあたって、基礎面をゆるめないように施工するものとし、浮石などは除去しなければならない。

4.基礎面の整形

受注者は、基礎面を著しい凹凸のないように整形しなければならない。

5.建設発生土受入れ地の排水、法面処理

受注者は、設計図書により、建設発生土を指定された建設発生土受入れ地に運搬し、流出、崩壊が生じないように排水、法面処理を行わなければならない。

8-1-8-3 埋戻し工

1.承諾を得ない掘削土量

受注者は、監督職員の承諾を得ないで掘削した掘削土量の増加分は処理しなければならない。

2.埋戻し

受注者は、本条1項の埋戻しをコンクリートで行わなければならない。

8-1-8-4 コンクリート堰堤本体工

1.圧力水等による清掃

受注者は、コンクリート打込み前にあらかじめ基礎岩盤面の浮石、堆積物、油及び岩片等を除去したうえで、圧力水等により清掃し、溜水、砂等を除去しなければならない。

2.基礎岩盤及び水平打継目のコンクリート

受注者は、コンクリートを打込む基礎岩盤及び水平打継目のコンクリートについては、あらかじめ吸水させ、湿潤状態にしたうえで、モルタルを塗り込むように敷均さなければならない。

3.モルタルの配合

モルタルの配合は本体コンクリートの品質を損なうものであってはならない。また、敷き込むモルタルの厚さは平均厚で、岩盤では2㎝程度、水平打継目では1.5㎝程度とするものとする。

4.水平打継目の処理

受注者は、水平打継目の処理については、圧力水等により、レイタンス、雑物を取り除き、コンクリート表面を粗にし、清掃しなければならない。

5.打込み高さ

受注者は、コンクリート打込み用バケットを、その下端が打込み面上1m以下に達するまで降ろし、打込み箇所のできるだけ近くに、コンクリートを排出しなければならない。

6.振動機による締固め

受注者は、コンクリートを、打込み箇所に運搬後、ただちに振動機で締固めなければならない。

7.一層の厚さ

受注者は、1リフトを数層に分けて打込むときには、締固めた後の一層の厚さが、40~50㎝以下を標準となるように打込まなければならない。

8.1リフトの高さ

1リフトの高さは0.75m以上2.0m以下とし、同一区画内は、連続して打込むものとする。

9.コンクリートの養生

受注者は、コンクリートを一定期間、十分な湿潤状態に保たなければならない。養生方法の選定にあたっては、その効果を確かめ、適切に湿潤養生期間を定めなければならない。

10.止水板の接合

受注者は、止水板の接合において合成樹脂製の止水板を使用する場合は、突合わせ接合としなければならない。

11.接合部の止水性の確認

受注者は、止水板接合完了後には、接合部の止水性について、監督職員の確認を受けなければならない。

12.砂防ソイルセメント

受注者は、砂防ソイルセメントの施工にあたって、設計図書において特に定めのない事項については、「砂防ソイルセメント施工便覧」(砂防・地すべり技術センター、平成28年9月)、「現位置撹拌混合固化工法(ISM工法)設計・施工マニュアル第1回改訂版」(先端建設技術センターISM工法研究会、平成19年3月)の規定による。

なお、これにより難い場合は、監督職員の承諾を得なければならない。

13.吸出し防止材の施工

受注者は、吸出し防止材の施工については、吸出し防止材を施工面に平滑に設置しなければならない。

8-1-8-5 コンクリート副堰堤工

(参照:第8編 8-1-8-4 コンクリート堰堤本体工

コンクリート副堰堤工の施工については、第8編8-1-8-4コンクリート堰堤本体工の規定による。

8-1-8-6 コンクリート側壁工

1.適用規定

均しコンクリート、コンクリート、吸出し防止材の施工については、第8編8-1-8-4コンクリート堰堤本体工の規定による。

なお、これにより難い場合は事前の試験を行い設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

2.植石張り

受注者は、植石張りを、堤体と分離しないように施工しなければならない。

3.植石

受注者は、植石を、その長手を流水方向に平行におかなければならない。

4.植石張りの目地モルタル

受注者は、植石張りの目地モルタルについては、植石張り付け後ただちに施工するものとし、目地は押目地仕上げとしなければならない。

8-1-8-7 間詰工

間詰工の施工については、第8編8-1-8-4コンクリート堰堤本体工の規定によるものとし、本体と同時に打設する。

なお、これにより難い場合は設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

8-1-8-8 水叩工

1.コンクリートの施工

受注者は、コンクリートの施工については、水平打継ぎをしてはならない。これにより難い場合は、施工前に設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

2.適用規定

コンクリート、止水板または吸出防止材の施工については、第8編8-1-8-4コンクリート堰堤本体工の規定による。

なお、これにより難い場合は事前の試験を行い設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。