第10節 寒中コンクリート

第10節 寒中コンクリート

1-3-10-1 一般事項

1.一般事項

本節は、寒中コンクリートの施工に関する一般的事項を取り扱うものとする。

なお、本節に定めのない事項は、第1編第3章第3節レディーミクストコンクリート、第4節コンクリートミキサー船、第5節現場練りコンクリート及び第6節運搬・打設の規定による。

2.適用気温

受注者は、日平均気温が4℃以下になることが予想されるときは、寒中コンクリートとしての施工を行わなければならない。

3.寒中コンクリートの施工

受注者は、寒中コンクリートの施工にあたり、材料、配合、練混ぜ、運搬、打込み、養生、型枠・支保についてコンクリートが凍結しないように、また、寒冷下においても設計図書に示す品質が得られるようにしなければならない。

1-3-10-2 施工

1.一般事項

受注者は、寒中コンクリートにおいて以下によらなければならない。

(1) 受注者は、凍結しているか、または氷雪の混入している骨材を用いてはならない。

(2) 受注者は、材料を加熱する場合、水または骨材を加熱することとし、セメントはどんな場合でも直接これを熱してはならない。骨材の加熱は、温度が均等で、かつ過度に乾燥しない方法によるものとする。

(3) 受注者は、AEコンクリートを用いなければならない。これ以外を用いる場合は、監督職員と協議しなければならない。

2.熱量損失の低減

受注者は、熱量の損失を少なくするようにコンクリートの練混ぜ、運搬及び打込みを行わなければならない。

3.打設時のコンクリート温度

受注者は、打込み時のコンクリートの温度を、構造物の断面最小寸法、気象条件等を考慮して、5~20℃の範囲に保たなければならない。

4.材料投入順序の設定

受注者は、セメントが急結を起こさないように、加熱した材料をミキサーに投入する順序を設定しなければならない。

5.氷雪の付着防止

受注者は、鉄筋、型枠等に氷雪が付着した状態でコンクリートを打設してはならない。また、地盤が凍結している場合、これを溶かし、水分を十分に除去した後に打設しなければならない。

6.凍結融解害コンクリートの除去

受注者は、凍結融解によって害を受けたコンクリートを除かなければならない。

1-3-10-3 養生

1.養生計画

受注者は、養生方法及び養生期間について、外気温、配合、構造物の種類及び大きさ、その他養生に影響を与えると考えられる要因を考慮して計画しなければならない。

2.初期養生

受注者は、コンクリートの打込み終了後ただちにシートその他材料で表面を覆い、養生を始めるまでの間のコンクリートの表面の温度の急冷を防がなければならない。

3.凍結からの保護

受注者は、コンクリートが打込み後の初期に凍結しないように保護し、特に風を防がなければならない。

4.コンクリートに給熱

受注者は、コンクリートに給熱する場合、コンクリートが局部的に乾燥または熱せられることのないようにしなければならない。また、保温養生終了後、コンクリート温度を急速に低下させてはならない。

5.養生温度

受注者は、養生温度を5℃以上に保たなければならない。また、養生期間については、表1-3-4の値以上とするのを標準とする。

なお、表1-3-4の養生期間の後、さらに2日間はコンクリート温度を0℃以上に保たなければならない。また、湿潤養生に保つ養生日数として表1-3-3に示す期間も満足する必要がある。

表1-3-4 寒中コンクリートの温度制御養生期間
5℃以上の温度制御養生と所定の湿潤養生を行った後に想定される気象条件 養生
温度
セメントの種類
普通
ポルトランド
セメント
早強
ポルトランド
セメント
混 合
セメントB種
(1) 厳しい気象条件 5℃ 9 日 5 日 12 日
10℃ 7 日 4 日 9 日
(2) まれに凍結融解する程度の気象条件 5℃ 4 日 3 日 5 日
10℃ 3 日 2 日 4 日

[注]水セメント比が55%の場合の標準的な養生期間を示した。水セメント比がこれと異なる場合は適宜増減する。