第14節 法面工(共通)

第14節 法面工(共通)

3-2-14-1 一般事項

本節は、法面工として植生工、法面吹付工、法枠工、法面施肥工、アンカー工、かご工その他これらに類する工種について定める。

3-2-14-2 植生工

1.一般事項

種子散布は、主にトラック搭載型のハイドロシーダーと呼ばれる吹付機械を使用して、多量の用水を加えた低粘度スラリー状の材料を厚さ1㎝未満に散布するものとする。客土吹付は、主にポンプを用いて高粘度スラリー状の材料を厚さ1~3㎝に吹付けるものとする。植生基材吹付工は、ポンプまたはモルタルガンを用いて植生基材(土、木質繊維等)、有機基材(バーク堆肥、ピートモス等)等を厚さ3~10㎝に吹付けるものとする。

2.植生用材料の種類、品質、配合

受注者は、使用する材料の種類、品質及び配合については、設計図書によらなければならない。また、工事実施の配合決定にあたっては、発芽率を考慮の上で決定し、設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

3.肥料が設計図書に示されていない場合の処置

受注者は、肥料が設計図書に示されていない場合は、使用植物の育成特性、土壌特性、肥効期間等を考慮して決定し、品質規格証明書を照合した上で、監督職員に承諾を得なければならない。

4.芝付け

受注者は、芝付けを行うにあたり、芝の育成に適した土を敷均し、締固めて仕上げなければならない。

5.枯死の場合の処置

受注者は、現場に搬入された芝は、速やかに芝付けするものとし、直射光、雨露にさらしたり、積み重ねて枯死させないようにしなければならない。また、受注者は、芝付け後、枯死しないように養生しなければならない。

なお、工事完成引渡しまでに枯死した場合は、受注者の負担において再度施工しなければならない。

6.耳芝

受注者は、張芝、筋芝の法肩に耳芝を施工しなければならない。耳芝とは、堤防等の法肩の崩れを防ぐために、法肩に沿って天端に幅10~15㎝程度の芝を立てて入れたものとする。

表6-1-4 止水材の品質規格
試験項目 単 位 規格値 試  験  方  法
漏水量 (ml/sec)
/(1.8m2)
25以下 建設省土木研究資料
第3103号の小型浸透試験による
引張強さ N/㎟
(kgf/m)
11.8以上 日本産業規格(JIS) で規定され
ている各材料ごとの試験方法による。
摩擦係数 0.8以上 平成4年度建設省告示第1324号における開発目標に照らして評価した際の摩擦試験方法による。
7.張芝

受注者は、張芝の施工に先立ち、施工箇所を不陸整正し、芝を張り、土羽板等を用いて地盤に密着させなければならない。次に湿気のある目土を表面に均一に散布し、土羽板等で打ち固めなければならない。

8.芝串

受注者は張芝の脱落を防止するため、1㎡あたり20~30本の芝串で固定するものとする。また、張付けにあたっては芝の長手を水平方向とし、縦目地を通さず施工しなければならない。

9.筋芝

受注者は、筋芝の施工にあたり、芝を敷延べ、上層に土羽土をおいて、丁張りに従い所定の形状に土羽板等によって崩落しないよう硬く締固めなければならない。芝片は、法面の水平方向に張るものとし、間隔は30㎝を標準とし、これ以外による場合は設計図書によるものとする。

10.散水

受注者は、夏季における晴天時の散水については、日中を避け朝または夕方に行わなければならない。

11.保護養生

受注者は、吹付けの施工完了後は、発芽または枯死予防のため保護養生を行わなければならない。また、養生材を吹付ける場合は、種子散布面の浮水を排除してから施工しなければならない。

なお、工事完成引渡しまでに、発芽不良または枯死した場合は、受注者は、再度施工しなければならない。

12.種子散布吹付工及び客土吹付工

受注者は、種子散布吹付工及び客土吹付工の施工については、以下の各号の規定によらなければならない。

(1) 受注者は、種子散布に着手する前に、法面の土壌硬度試験及び土壌試験(PH)を行い、その資料を整備保管し、監督職員または検査職員から請求があった場合は速やかに提示しなければならない。

(2) 受注者は、施工時期については、設計図書によるものとするが、特に指定されていない場合は、乾燥期を避けるものとし、やむを得ず乾燥期に施工する場合は、施工後も継続した散水養生を行わなければならない。

(3) 受注者は、吹付け面の浮土、その他の雑物を取り除き、凹凸は整正しなければならない。

(4) 受注者は、吹付け面が乾燥している場合には、吹付ける前に散水しなければならない。

(5) 受注者は、材料を撹拌混合した後、均一に吹付けなければならない。

(6) 受注者は、吹付け距離及びノズルの角度を、吹付け面の硬軟に応じて調節し、吹付け面を荒らさないようにしなければならない。

13.植生基材吹付

受注者は、植生基材吹付の施工については、以下の各号の規定によらなければならない。

(1) 受注者は、施工する前及び施工にあたり、吹付面の浮石その他雑物、付着の害となるものを、除去しなければならない。

(2) 受注者は、吹付厚さが均等になるよう施工しなければならない。

14.植生シート工植生マット工

受注者は、植生シート工、植生マット工の施工については、以下の各号の規定によらなければならない。

(1) 受注者は、シート、マットの境界に隙間が生じないようにしなければならない。

(2) 受注者は、シート、マットが自重により破損しないように、ネットを取付けなければならない。

15.植生筋の施工

受注者は、植生筋の施工にあたり、植生筋の切断が生じないように施工しなければならない。

16.植生筋の帯間隔

受注者は、植生筋の施工にあたり、帯の間隔を一定に保ち整然と施工しなければならない。

17.植生穴の削孔

受注者は、植生穴の施工にあたり、あらかじめマークした位置に、所定の径と深さとなるように削孔しなければならない。

18.植生穴の埋戻し

受注者は、植生穴の施工にあたり、法面と同一面まで土砂で転圧し、埋戻さなければならない。

3-2-14-3 吹付工

1.一般事項

受注者は、吹付工の施工にあたり、吹付け厚さが均等になるよう施工しなければならない。

なお、コンクリート及びモルタルの配合は、設計図書によるものとする。

2.岩盤面への吹付け

受注者は、吹付け面が岩盤の場合には、ごみ、泥土、浮石等の吹付け材の付着に害となるものは、除去しなければならない。吹付け面が吸水性の場合は、事前に吸水させなければならない。また、吹付け面が土砂の場合は、吹付け圧により土砂が散乱しないように、打固めなければならない。

3.湧水発生時の処置

受注者は、吹付けの施工に影響を及ぼす湧水が発生した場合、またはそのおそれがあると予測された場合には、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

4.補強用金網の設置

受注者は、補強用金網の設置にあたり、設計図書に示す仕上がり面からの間隔を確保し、かつ吹付け等により移動しないように、法面に固定しなければならない。また、金網の継手の重ね幅は、10㎝以上重ねなければならない。

5.吹付け方法

受注者は、吹付けにあたっては、法面に直角に吹付けるものとし、法面の上部より順次下部へ吹付け、はね返り材料の上に吹付けないようにしなければならない。

6.作業中断時の吹付け端部処理

受注者は、1日の作業の終了時及び休憩時には、吹付けの端部が次第に薄くなるように施工するものとし、これに打継ぐ場合は、この部分のごみ、泥土等吹付材の付着に害となるものを除去及び清掃し、湿らせてから吹付けなければならない。

7.吹付け表面仕上げ

受注者は、吹付け表面仕上げを行う場合には、吹付けた面とコンクリートまたは、モルタル等が付着するように仕上げなければならない。

8.吹付け時の不良箇所の排除

受注者は、吹付けに際しては、他の構造物を汚さないように施工しなければならない。また、はね返り材料は、速やかに取り除いて不良箇所が生じないようにしなければならない。

9.層間はく離の防止

受注者は、吹付けを二層以上に分けて行う場合には、層間にはく離が生じないように施工しなければならない。

10.吹付工の伸縮目地水抜き孔

受注者は、吹付工の伸縮目地、水抜き孔の施工については、設計図書によらなければならない。

11.法肩の吹付け

受注者は、法肩の吹付けにあたっては、雨水などが浸透しないように地山に沿って巻き込んで施工しなければならない。

3-2-14-4 法枠工

1.一般事項

法枠工とは、掘削(切土)または盛土の法面上に、現場打法枠、プレキャスト法枠及び現場吹付法枠を施工するものである。また、現場吹付法枠とは、コンクリートまたはモルタルによる吹付法枠を施工するものである。

2.法枠工の盛土面施工

受注者は、法枠工を盛土面に施工するにあたり、盛土表面を締固め、平坦に仕上げなければならない。法面を平坦に仕上げた後に部材を法面に定着し、すべらないように積み上げなければならない。

3.法枠工の掘削面施工

受注者は、法枠工を掘削面に施工するにあたり、切り過ぎないように平滑に切取らなければならない。切り過ぎた場合には粘性土を使用し、良く締固め整形しなければならない。

4.法枠工の基面処理の施工

受注者は、法枠工の基面処理の施工にあたり、緩んだ転石、岩塊等は基面の安定のために除去しなければならない。

なお、浮石が大きく取り除くことが困難な場合には、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

5.法枠工の基礎の施工による影響防止

受注者は、法枠工の基礎の施工にあたり、沈下、滑動、不陸、その他法枠工の安定に影響を及ぼさぬようにしなければならない。

6.プレキャスト法枠の設置

受注者は、プレキャスト法枠の設置にあたり、枠をかみ合わせ、滑動しないように積み上げなければならない。また、枠の支点部分に滑り止め用アンカーバーを用いる場合は、滑り止め用アンカーバーと枠が連結するよう施工しなければならない。

7.現場打法枠のアンカー

受注者は、現場打法枠について地山の状況により、枠の支点にアンカーを設けて補強する場合は、アンカーを法面に直角になるように施工しなければならない。

8.枠内の土砂詰め

受注者は、枠内に土砂を詰める場合は、枠工下部より枠の高さまで締固めながら施工しなければならない。

9.枠内の土のう施工

受注者は、枠内に土のうを施工する場合は、土砂が詰まったものを使用し、枠の下端から脱落しないように固定しなければならない。また、土のうの沈下や移動のないように密に施工しなければならない。

10.枠内の玉石詰め

受注者は、枠内に玉石などを詰める場合は、クラッシャラン等で空隙を充填しながら施工しなければならない。

11.枠内のコンクリート版張り

受注者は、枠内にコンクリート版などを張る場合は、法面との空隙を生じないように施工しなければならない。また、枠とコンクリート板との空隙は、モルタルなどで充填しなければならない。

12.吹付け厚さ

受注者は、吹付けにあたり、吹付け厚さが均等になるよう施工しなければならない。

なお、コンクリート及びモルタルの配合は、設計図書によるものとする。

13.吹付け施工時の注意

受注者は、吹付け面が吸水性の場合は、事前に吸水させなければならない。また、吹付け面が土砂の場合は、吹付け圧により土砂が散乱しないように、打固めなければならない。吹付け材料が飛散し型枠や鉄筋、吹付け面などに付着したときは、硬化する前に清掃除去しなければならない。

14.湧水発生時の処置

受注者は、吹付けの施工に影響を及ぼす湧水が発生した場合、またはそのおそれがあると予測された場合には、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

15.吹付け方法

受注者は、吹付けにあたっては、法面に直角に吹付けるものとし、はね返り材料の上に吹付けてはならない。

16.吹付け表面仕上げ

受注者は、吹付け表面仕上げを行う場合には、吹付けた面とコンクリートまたはモルタル等が付着するように仕上げなければならない。

17.吹付け時の不良排除

受注者は、吹付けに際しては、他の構造物を汚さないように、また、はね返り材料は、速やかに取り除いて不良箇所が生じないように、施工しなければならない。

18.層間はく離の防止

受注者は、吹付けを二層以上に分けて行う場合には、層間にはく離が生じないように施工しなければならない。

3-2-14-5 法面施肥工

1.一般事項

受注者は、法面施肥工に使用する肥料は、設計図書に示す使用量を根の回りに均一に施工しなければならない。

2.施工前の調査

受注者は、施肥の施工にあたり、施工前に施工箇所の状況を調査するものとし、設計図書に示す使用材料の種類、使用量等が施工箇所に適さない場合は設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

3.支障物の撤去

受注者は、施肥の施工に支障となるごみ等を撤去した後、施工しなければならない。

3-2-14-6 アンカー工

1.施工前の調査

受注者は、アンカー工の施工に際しては、施工前に法面の安定、地盤の状況、地中障害物及び湧水を調査しなければならない。

2.異常時の処置

受注者は、本条1項の調査を行った結果、異常を発見し設計図書に示された施工条件と一致しない場合は、速やかに監督職員に協議しなければならない。

3.アンカーの削孔

受注者は、アンカーの削孔に際して、設計図書に示された位置、削孔径、長さ及び方向で施工し、周囲の地盤を乱さないよう施工しなければならない。

4.地質資料による検討

受注者は、事前に既存の地質資料により定着層のスライム形状をよく把握して、削孔中にスライムの状態や削孔速度などにより、定着層の位置や層厚を推定するものとし、設計図書に示された削孔長さに変化が生じた場合は、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

5.削孔水

受注者は、削孔水の使用については清水を原則とし、定着グラウトに悪影響を及ぼす物質を含んだものを使用してはならない。

6.削孔スライムの除去

受注者は、削孔について直線性を保つよう施工し、削孔後の孔内は清水によりスライムを除去し、洗浄しなければならない。

7.材料の保管管理

受注者は、材料を保管する場合は、保管場所を水平で平らな所を選び、地表面と接しないように角材等を敷き、降雨にあたらないようにシート等で覆い、湿気、水に対する配慮を行わなければならない。

8.さび油泥等の付着防止

受注者は、アンカー鋼材に注入材との付着を害するさび、油、泥等が付着しないように注意して取扱い、万一付着した場合は、これらを取り除いてから組立加工を行わなければならない。

9.アンカー材注入

受注者は、アンカー材注入にあたり、置換注入と加圧注入により行い、所定の位置に正確に挿入しなければならない。

10.孔内グラウト

受注者は、孔内グラウトに際しては、設計図書に示されたグラウトを最低部から注入するものとし、削孔内の排水及び排気を確実に行い所定のグラウトが孔口から排出されるまで作業を中断してはならない。

11.アンカーの緊張・定着

受注者は、アンカーの緊張・定着についてはグラウトが所定の強度に達したのち緊張力を与え、適性試験、確認試験、定着時緊張力確認試験等により、変位特性を確認し、所定の有効緊張力が与えられるよう緊張力を与えなければならない。

なお、試験方法は**「グラウンドアンカー設計・施工基準、同解説 第8章試験」**(地盤工学会、平成24年5月)による。

3-2-14-7 かご工

1.中詰用ぐり石

受注者は、じゃかごの中詰用ぐり石については、15~25㎝のもので、じゃかごの網目より大きな天然石または割ぐり石を使用しなければならない。

2.詰石

受注者は、じゃかごの詰石については、じゃかごの先端から石を詰込み、じゃかご内の空隙を少なくしなければならない。

なお、じゃかごの法肩及び法尻の屈折部が、扁平にならないようにしなければならない。

3.布設

受注者は、じゃかごの布設については、床ごしらえのうえ、間割りをしてかご頭の位置を定めなければならない。

4.連結

受注者は、じゃかごの連結については、丸輪の箇所(骨線胴輪)でじゃかご用鉄線と同一規格の鉄線で緊結しなければならない。

5.開口部の緊結

受注者は、じゃかごの詰石後、じゃかごの材質と同一規格の鉄線を使用し、じゃかごの開口部を緊結しなければならない。

6.ふとんかごの厚さと中詰用ぐり石

受注者は、ふとんかごの中詰用ぐり石については、ふとんかごの厚さが30㎝の場合は5~15㎝、ふとんかごの厚さが50㎝の場合は、15~20㎝の大きさとし、ふとんかごの網目より大きな天然石または割ぐり石を使用しなければならない。

7.ふとんかごの施工

受注者は、ふとんかごの施工については、前各項により施工しなければならない。