第3章 斜面対策

第1節 適用

1.適用工種

本章は、砂防工事における砂防土工、軽量盛土工、法面工、擁壁工、山腹水路工、地下水排除工、地下水遮断工、抑止杭工、斜面対策付属物設置工、仮設工その他これらに類する工種について適用する。

2.適用規定(1)

砂防土工は、第1編第2章第3節河川土工・海岸土工・砂防土工の規定による。

3.適用規定(2)

仮設工は、第3編第2章第10節仮設工の規定による。

4.適用規定(3)

本章に特に定めのない事項については、第1編共通編、第2編材料編、第3編土木工事共通編の規定による。

第2節 適用すべき諸基準

受注者は、設計図書において特に定めのない事項については、以下の基準類による。これにより難い場合は、監督職員の承諾を得なければならない。

なお、基準類と設計図書に相違がある場合は、原則として設計図書の規定に従うものとし、疑義がある場合は監督職員と協議しなければならない。

全国治水砂防協会 新・斜面崩壊防止工事の設計と実例(令和元年6月)

全国特定法面保護協会 のり枠工の設計・施工指針(平成25年10月)

日本道路協会 道路土工-擁壁工指針(平成24年7月)

日本道路協会 道路土工-カルバート工指針(平成22年3月)

日本道路協会 道路土工-仮設構造物工指針(平成11年3月)

土木研究センター 補強土(テールアルメ)壁工法設計・施工マニュアル(平成26年8月)

地盤工学会 グラウンドアンカー設計・施工基準、同解説(平成24年5月)

PCフレーム協会 PCフレーム工法設計・施工の手引き(平成24年9月)

斜面防災対策技術協会 新版 地すべり鋼管杭設計要領(平成28年3月)

斜面防災対策技術協会 地すべり対策技術設計実施要領(平成19年12月)

第3節 軽量盛土工

8-3-3-1 一般事項

本節は、軽量盛土工として、軽量盛土工その他これらに類する工種について定める。

8-3-3-2 軽量盛土工

(参照:第3編 3-2-11-2 軽量盛土工

軽量盛土工の施工については、第3編3-2-11-2軽量盛土工の規定による。

第4節 法面工

8-3-4-1 一般事項

本節は、法面工として植生工、吹付工、法枠工、かご工、アンカー工、抑止アンカー工その他これらに類する工種について定める。

8-3-4-2 植生工

(参照:第3編 3-2-14-2 植生工

植生工の施工については、第3編3-2-14-2植生工の規定による。

8-3-4-3 吹付工

(参照:第3編 3-2-14-3 吹付工

吹付工の施工については、第3編3-2-14-3吹付工の規定による。

8-3-4-4 法枠工

(参照:第3編 3-2-14-4 法枠工

法枠工の施工については、第3編3-2-14-4法枠工の規定による。

8-3-4-5 かご工

(参照:第3編 3-2-14-7 かご工

かご工の施工については、第3編3-2-14-7かご工の規定による。

8-3-4-6 アンカー工(プレキャストコンクリート板)

1.PC法枠工の施工

受注者は、PC法枠工の施工については第1編1-1-1-6施工計画書第1項の記載内容に加えて、施工順序を記載しなければならない。

2.PC法枠工の掘削面の施工

受注者は、PC法枠工を掘削面に施工するにあたり、切土面を平滑に切取らなければならない。切り過ぎた場合には、整形しなければならない。

3.PC法枠工の基面処理の施工

受注者は、PC法枠工の基面処理の施工において、緩んだ転石・岩塊等が表われた場合には、基面の安定のために除去しなければならない。

なお、転石等の除去が困難な場合には、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

4.裏込工の施工

受注者は、基面とPC法枠の間の不陸を整えるために裏込工を施工する場合には、PC法枠にがたつきがないように施工しなければならない。

5.アンカーの施工

アンカーの施工については、第8編8-3-4-7抑止アンカー工の規定による。

6.防食処理

受注者は、PCフレーム板の中に納まるアンカー頭部は、錆や腐食に対して十分な防食処理をしなければならない。

7.アンカーの施工

受注者は、設計図書に示す場合を除き、アンカー頭部が露出しないように施工しなければならない。

8.ジョイント部の接続

受注者は、PC法枠のジョイント部の接続または目地工を施工する場合は、アンカーの緊張定着後に施工しなければならない。

9.適用規定

受注者は、PC法枠工の施工にあたっては、PCフレーム工法設計・施工の手引き4章施工の規定による。

8-3-4-7 抑止アンカー工

1.材料保管

受注者は、材料を保管する場合は、保管場所を水平で平らな所を選び、地表面と接しないように角材等を敷き、降雨にあたらないようにシート等で覆い、湿気、水に対する配慮を行わなければならない。

2.アンカーの削孔

受注者は、アンカーの削孔に際しては、周囲の地盤を乱すことのないように十分注意して施工しなければならない。

3.削孔水

受注者は、削孔水は清水を使用することを原則とし、定着グラウトに悪影響を及ぼす物質を含まないものを使用しなければならない。また、周辺地盤、アンカー定着地盤に影響を及ぼすおそれのある場合は、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

4.削孔が不能となった場合

受注者は、設計図書に示された延長に達する前に削孔が不能となった場合は、原因を調査するとともに、設計図書に関して、監督職員と協議しなければならない。

5.アンカー定着部の確認

受注者は、削孔にあたり、アンカー定着部の位置が設計図書に示された位置に達したことを、削孔延長、削孔土砂等により確認するとともに、確認結果を監督職員に提出しなければならない。

6.孔内洗浄

受注者は、削孔が終了した場合は、原則として孔内を清水により十分洗浄し、スライム等を除去しなければならない。

7.付着の防止

受注者は、テンドンにグラウトとの付着を害するさび、油、泥等が付着しないよう注意して取扱うものとし、万一付着した場合は、これらを取り除いてから組立加工を行わなければならない。

8.グラウト注入

受注者は、グラウト注入にあたり、削孔内の排水、排気を円滑に行うため、アンカーの最低部より開始する。

なお、グラウトが孔口から排出されるまで注入作業を中断してはならない。

9.テンドンの挿入

受注者は、グラウト注入終了後、テンドンの挿入について有害な損傷や変形を与えない方法を用いて所定の位置に正確に行い、グラウトが硬化するまでテンドンが動かないように保持しなければならない。

10.初期緊張力

受注者は、注入されたグラウトが設計図書に示された強度に達した後、設計図書に示された残存引張り力が得られるよう初期緊張力を与えなければならない。

第5節 擁壁工

8-3-5-1 一般事項

本節は、擁壁工として作業土工(床掘り・埋戻し)、既製杭工、場所打擁壁工、プレキャスト擁壁工、補強土壁工、井桁ブロック工、落石防護工、その他これらに類する工種について定める。

8-3-5-2 作業土工(床掘り・埋戻し)

1.適用規定

作業土工の施工については、第3編3-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定による。

2.擁壁工の作業土工

受注者は、擁壁工の作業土工にあたっては、地山の変動に注意し、地すべり等を誘発させないよう施工しなければならない。

8-3-5-3 既製杭工

(参照:第3編 3-2-4-4 既製杭工

既製杭工の施工については、第3編3-2-4-4既製杭工の規定による。

8-3-5-4 場所打擁壁工

(参照:第1編 第3章 無筋・鉄筋コンクリート

現場打擁壁工の施工については、第1編第3章無筋・鉄筋コンクリートの規定による。

8-3-5-5 プレキャスト擁壁工

(参照:第3編 3-2-15-2 プレキャスト擁壁工

プレキャスト擁壁工の施工については、第3編3-2-15-2プレキャスト擁壁工の規定による。

8-3-5-6 補強土壁工

(参照:第3編 3-2-15-3 補強土壁工

補強土壁工の施工については、第3編3-2-15-3補強土壁工の規定による。

8-3-5-7 井桁ブロック工

(参照:第3編 3-2-15-4 井桁ブロック工

井桁ブロック工の施工については、第3編3-2-15-4井桁ブロック工の規定による。

8-3-5-8 落石防護工

1.落石防護工の支柱基礎

受注者は、落石防護工の支柱基礎の施工については、周辺の地盤をゆるめることなく、かつ、滑動しないよう定着させなければならない。

2.ワイヤロープ及び金網の設置

受注者は、ワイヤロープ及び金網の設置にあたっては、初期張力を与えたワイヤロープにゆるみがないように施工し、金網を設置しなければならない。

3.H鋼式の緩衝材設置

受注者は、H鋼式の緩衝材設置にあたっては、落石による衝撃に対してエネルギーが吸収されるよう設置しなければならない。

第6節 山腹水路工

8-3-6-1 一般事項

1.適用工種

本節は、山腹水路工として作業土工(床掘り・埋戻し)、山腹集水路・排水路工、山腹明暗渠工、山腹暗渠工、現場打水路工,集水桝工その他これらに類する工種について定める。

2.異常の発生

受注者は、施工中工事区域内に新たに予期できなかった亀裂の発生等異常を認めた場合、工事を中止し、監督職員と協議しなければならない。ただし、緊急を要する場合には、応急措置をとった後、直ちに監督職員に連絡しなければならない。

8-3-6-2 作業土工(床掘り・埋戻し)

(参照:第3編 3-2-3-3 作業土工(床掘り・埋戻し)

作業土工の施工については、第3編3-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定による。

8-3-6-3 山腹集水路・排水路工

1.水路工の施工

受注者は、水路工の施工において、法面より浮き上がらないよう施工しなければならない。

2.野面石水路

受注者は、野面石水路においては、石材は長手を流路方向に置き、中央部及び両端部には大石を使用しなければならない。

3.コルゲートフリュームの組立

受注者は、コルゲートフリュームの組立てにあたっては、上流側または高い側のセクションを、下流側または低い側のセクションの内側に重ね合うようにし、重ね合わせ部分の接合は、フリューム断面の両側で行うものとし、底部で行ってはならない。また、埋戻し後もボルトの締結状態を点検し、ゆるんでいるものがあれば締直しを行わなければならない。

8-3-6-4 山腹明暗渠工

1.適用規定

山腹明暗渠工の施工については、第8編8-3-6-3山腹集水路・排水路工の規定による。

2.排水水路の施工

受注者は、排水路の両側を良質な土砂で埋戻し、水路工に損傷を与えないよう締固め、排水路に表流水が流れ込むようにしなければならない。

3.水路の肩及び切取法面

受注者は、水路の肩及び切取法面が、流出または崩壊しないよう、保護しなければならない。

4.暗渠の施工

受注者は、地下水排除のための暗渠の施工にあたっては、基礎を固めた後、透水管及び集水用のフィルター材を埋設しなければならない。

8-3-6-5 山腹暗渠工

受注者は、地下水排除のための暗渠の施工にあたっては、基礎を固めた後、透水管及び集水用のフィルター材を埋設しなければならない。透水管及びフィルター材の種類、規格については、設計図書によらなければならない。

8-3-6-6 現場打水路工

1.水路勾配

受注者は、現地の状況により、設計図書に示された水路勾配により難い場合は、設計図書に関して監督職員と協議するものとし、下流側または低い側から設置するとともに、底面は滑らかで一様な勾配になるように施工しなければならない。

2.柵渠の施工

受注者は、柵渠の施工については、くい、板、かさ石及びはりに隙間が生じないよう注意して施工しなければならない。

8-3-6-7 集水桝工

(参照:第3編 3-2-3-30 集水桝工

集水桝工の施工については、第3編3-2-3-30集水桝工の規定による。

第7節 地下水排除工

8-3-7-1 一般事項

1.適用工種

本節は、地下水排除工として作業土工(床掘り、埋戻し)、井戸中詰工、集排水ボーリング工、集水井工その他これらに類する工種について定める。

2.多量の湧水

受注者は、せん孔中、多量の湧水があった場合、または予定深度まで掘進した後においても排水の目的を達しない場合には、速やかに監督職員に報告し、設計図書に関して指示を受けなければならない。

3.せん孔中の変化

受注者は、せん孔中、断層、き裂により、湧水等に変化を認めた場合、直ちに監督職員に連絡しなければならない。

4.検尺

受注者は、検尺を受ける場合は、監督職員立会のうえでロッドの引抜を行い、その延長を計測しなければならない。ただし、検尺の方法について監督職員が、受注者に指示した場合にはこの限りではない。

5.集水井の掘削

受注者は、集水井の掘削が予定深度まで掘削しない前に多量の湧水があった場合、または予定深度まで掘削した後においても湧水がない場合には、速やかに監督職員に報告し、設計図書に関して指示を受けなければならない。

6.集水井の施工

受注者は、集水井の施工にあたっては、常に観測(監視)計画等にて地すべりの状況を把握するとともに、掘削中の地質構造、湧水等を詳細に記録して、異常(数値の変化等)が確認された場合は速やかに監督職員に報告しなければならない。

8-3-7-2 作業土工(床掘り・埋戻し)

(参照:第3編 3-2-3-3 作業土工(床掘り・埋戻し)

作業土工の施工については、第3編3-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定による。

8-3-7-3 井戸中詰工

(参照:第1編 第2章 第3節 河川土工・海岸土工・砂防土工

井戸中詰工の施工については、第1編第2章第3節河川土工・海岸土工・砂防土工の規定による。

8-3-7-4 集排水ボーリング工

1.ボーリングの施工

受注者は、ボーリングの施工に先立ち、孔口の法面を整形し、完成後の土砂崩壊が起きないようにしなければならない。

2.保孔管

保孔管は、削孔全長に挿入するものとし、設計図書に指定するものを除き、硬質塩化ビニル管とするものとする。

3.ストレーナー加工

保孔管のストレーナー加工は、設計図書による。

4.せん孔完了後の標示板

受注者は、せん孔完了後、各箇所ごとに、せん孔地点の脇に、番号、完了年月日、孔径、延長、施工業者名を記入した標示板を立てなければならない。

8-3-7-5 集水井工

受注者は、集水井の設置位置及び深度について、現地の状況により設計図書に定めた設置位置及び深度に支障のある場合は、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

第8節 地下水遮断工

8-3-8-1 一般事項

本節は、地下水遮断工として作業土工(床掘り、埋戻し)、場所打擁壁工、固結工、矢板工その他これらに類する工種について定める。

8-3-8-2 作業土工(床掘り・埋戻し)

(参照:第3編 3-2-3-3 作業土工(床掘り・埋戻し)

作業土工の施工については、第3編3-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定による。

8-3-8-3 場所打擁壁工

(参照:第1編 第3章 無筋・鉄筋コンクリート

現場打擁壁工の施工については、第1編第3章無筋・鉄筋コンクリートの規定による。

8-3-8-4 固結工

(参照:第3編 3-2-7-9 固結工

固結工の施工については、第3編3-2-7-9固結工の規定による。

8-3-8-5 矢板工

(参照:第3編 3-2-3-4 矢板工

矢板工の施工については、第3編3-2-3-4矢板工の規定による。

第9節 抑止杭工

8-3-9-1 一般事項

1.適用工種

本節は、抑止杭工として作業土工(床掘り、埋戻し)、既製杭工、場所打杭工、シャフト工(深礎工)、合成杭工、その他これらに類する工種について定める。

2.施工計画書

受注者は、杭の施工については第1編1-1-1-6第1項の施工計画書の記載内容に加えて杭の施工順序について、施工計画書に記載しなければならない。

3.杭建て込みのための削孔

受注者は、杭建て込みのための削孔にあたっては、地形図、土質柱状図等を検討して、地山のかく乱、地すべり等の誘発を避けるように施工しなければならない。

4.地質の状況の記録と確認

受注者は、杭建て込みのための削孔作業においては、排出土及び削孔時間等から地質の状況を記録し、基岩または固定地盤面の深度を確認のうえ、施工しなければならない。

8-3-9-2 作業土工(床掘り・埋戻し)

(参照:第3編 3-2-3-3 作業土工(床掘り・埋戻し)

作業土工の施工については、第3編3-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定による。

8-3-9-3 既製杭工

1.適用規定

既製杭工の施工については、第3編3-2-4-4既製杭工の規定による。

2.鋼管杭材の接合

受注者は、鋼管杭材について機械的な方法で接合する場合は、確実に接合しなければならない。

3.人工泥水

受注者は、削孔に人工泥水を用いる場合は、沈澱槽や排水路等からの水の溢流、地盤への浸透を避けなければならない。

4.杭挿入孔の施工

受注者は、杭挿入孔の掘削の施工については、削孔用水の地中への漏水は極力抑えるように施工しなければならない。

5.杭の建て込み

受注者は、杭の建て込みにあたっては、各削孔完了後にただちに挿入しなければならない。

6.既製杭工の施工

受注者は、既製杭工の施工にあたっては、掘進用刃先、拡孔錐等の数を十分用意し、地質の変化等にも直ちに即応できるよう配慮しておかなければならない。

8-3-9-4 場所打杭工

(参照:第3編 3-2-4-5 場所打杭工

場所打杭工の施工については、第3編3-2-4-5場所打杭工の規定による。

8-3-9-5 シャフト工(深礎工)

(参照:第3編 3-2-4-6 深礎工

シャフト工(深礎工)の施工については、第3編3-2-4-6深礎工の規定による。

8-3-9-6 合成杭工

(参照:第3編 3-2-4-4 既製杭工

合成杭工の施工については、第3編3-2-4-4既製杭工の規定による。

第10節 斜面対策付属物設置工

8-3-10-1 一般事項

本節は、斜面対策付属物設置工として点検施設工その他これらに類する工種について定める。

8-3-10-2 点検施設工

(参照:第8編 8-1-11-6 点検施設工

点検施設工の施工については、第8編8-1-11-6点検施設工の規定による。