第12節 水中コンクリート

第12節 水中コンクリート

1-3-12-1 一般事項

本節は、水中コンクリートの施工に関する一般的事項を取り扱うものとする。

なお、本節に定めのない事項は、第1編第3章第3節レディーミクストコンクリート、第4節コンクリートミキサー船、第5節現場練りコンクリート、第6節運搬・打設及び第8節型枠・支保の規定による。

1-3-12-2 施工

1.一般事項

受注者は、コンクリートを静水中に打設しなければならない。これ以外の場合であっても、流速は0.05m/s以下でなければ打設してはならない。

2.水中落下の防止

受注者は、コンクリートを水中落下させないようにし、かつ、打設開始時のコンクリートは水と直接接しないようにしなければならない。

3.水中コンクリート打設時の注意

受注者は、コンクリート打設中、その面を水平に保ちながら、規定の高さに達するまで連続して打設しなければならない。

なお、やむを得ず打設を中止した場合は、そのコンクリートのレイタンスを完全に除かなければ次のコンクリートを打設してはならない。

4.レイタンス発生の防止

受注者は、レイタンスの発生を少なくするため、打設中のコンクリートをかきみださないようにしなければならない。

5.水の流動防止

受注者は、コンクリートが硬化するまで、水の流動を防がなければならない。

なお、設計図書に特別の処置が指定されている場合は、それに従わなければならない。

6.水中コンクリート型枠

受注者は、水中コンクリートに使用する型枠について、仕上げの計画天端高が、水面より上にある場合は、海水面の高さ以上のところに、型枠の各面に水抜き穴を設けなければならない。

7.水中コンクリートの打設方法

受注者は、ケーシング(コンクリートポンプとケーシングの併用方式)、トレミー、コンクリートポンプまたは底開き箱や底開き袋を使用してコンクリートを打設するものとする。これにより難い場合は、代替工法について監督職員と協議しなければならない。

8.ケーシング打設(コンクリートポンプとケーシングの併用方式)

(1) 受注者は、打込み開始にあたって、ケーシングの先端にプランジャーや鋼製蓋を装着し、その筒先を地盤に着地させ、ケーシングの安定や水密性を確かめてから輸送管を通してコンクリートを打ち込まなければならない。

(2) 受注者は、コンクリート打込み中、輸送管を起重機船等で吊り上げている場合は、できるだけ船体の動揺を少なくしなければならない。

(3) 打込み時において、輸送管及びケーシングの先端は、常にコンクリート中に挿入しなければならない。

(4) 受注者は、打込み時のケーシング引き上げにあたって、既に打ち込まれたコンクリートをかき乱さないように垂直に引き上げなければならない。

(5) 受注者は、1本のケーシングで打ち込む面積について、コンクリートの水中流動距離を考慮して過大であってはならない。

(6) 受注者は、コンクリートの打継目をやむを得ず水中に設ける場合、旧コンクリート表層の材料分離を起こしているコンクリートを完全に除去してから新コンクリートを打ち込まなければならない。

(7) 受注者は、打込みが終り、ほぼ所定の高さに均したコンクリートの上面が、しみ出た水がなくなるか、または上面の水を処理した後でなければ、これを仕上げてはならない。

9.トレミー打設

(1) 受注者は、トレミーを水密でコンクリートが自由に移動できる大きさとし、打設中は、先端を既に打ち込まれたコンクリート中に挿入しておき、水平移動してはならない。

(2) 受注者は、1本のトレミーで打ち込む面積について、コンクリートの水中流動距離を考慮して過大であってはならない。

(3) 受注者は、トレミーの取扱いの各段階における状態をあらかじめ詳しく検討し、打込み中のコンクリートに対して好ましくない状態が起こらないよう、予防措置を講じなければならない。

(4) 受注者は、特殊なトレミーを使用する場合には、その適合性を確かめ、使用方法を十分検討しなければならない。

10.コンクリートポンプ打設

(1) コンクリートポンプの配管は、水密でなければならない。

(2) 打込みの方法は、トレミーの場合に準じなければならない。

11.底開き箱及び底開き袋による打設

受注者は、底開き箱及び底開き袋を使用してコンクリートを打設する場合、底開き箱及び底開き袋の底が打設面上に達した際、容易にコンクリートを吐き出しできる構造のものを用いるものとする。また、打設にあたっては、底開き箱及び底開き袋を静かに水中に降ろし、コンクリートを吐き出した後は、コンクリートから相当離れるまで徐々に引き上げるものとする。ただし、底開き箱または底開き袋を使用する場合は、事前に監督職員の承諾を得なければならない。

1-3-12-3 海水の作用を受けるコンクリート

1.一般事項

受注者は、海水の作用、波浪や海水飛沫の影響を受ける構造物に使用されるコンクリートは、海洋コンクリートとして、設計耐用期間を通じてコンクリート自体の劣化や鋼材の腐食等によって、所要に性能が損なわれないように施工しなければならない。

2.水平打継目の設置位置

受注者は、設計図書に示す最高潮位から上600mm及び最低潮位から下600mmの間のコンクリートに水平打継目を設けてはならない。干満差が大きく一回の打上がり高さが非常に高くなる場合や、その他やむを得ない事情で打継目を設ける必要がある場合には、設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

3.海水からの保護期間

受注者は、普通ポルトランドセメントを用いた場合材齢5日以上、高炉セメント、フライアッシュセメントを用いた場合、B種については、材齢7日以上とし、さらに、日平均気温が10℃以下となる場合には、9日以上になるまで海水にあらわれないよう保護しなければならない。