第12節 工場製作工(共通)

第12節 工場製作工(共通)

3-2-12-1 一般事項

本節は、工場製作工として、桁製作工、検査路製作工、鋼製伸縮継手製作工、落橋防止装置製作工、橋梁用防護柵製作工、アンカーフレーム製作工、プレビーム用桁製作工、鋼製排水管製作工、工場塗装工その他これらに類する工種について定める。

3-2-12-2 材料

1.材料確認

受注者は、鋼材にJISマーク表示のないもの(JISマーク表示認証を受けていないもの、JISマーク表示品であってもマーク表示の確認ができないものも含む)について以下のとおり確認しなければならない。

(1) 鋼材に製造ロット番号等が記され、かつ、これに対応するミルシート等が添付されているものについては、ミルシート等による品質確認及び現物による員数、形状寸法確認によるものとする。

なお、ミルシート等とは、鋼材の購入条件によりミルシートの原本が得られない場合のミルシートの写しも含むものとするが、この場合その写しが当該鋼材と整合していることを保証するものの氏名、捺印及び日付がついているものに限る。

(2) 鋼材の製造ロット番号等が不明で、ミルシート等との照合が不可能なもののうち、主要構造部材として使用する材料については、機械試験による品質確認及び現物による員数、形状寸法確認による材料確認を行うものとする。

なお、機械試験の対象とする材料の選定については監督職員と協議するものとする。

(3) 上記以外の材料については、現物による員数、形状寸法確認を行うものとする。

2.ミルシートの提出

受注者は、鋼材の材料のうち、主要構造部材に使用される鋼材の品質が記されたミルシートについて、工事完成時に提出するものとする。

3.溶接材料

受注者は、溶接材料の使用区分を表3-2-43に従って設定しなければならない。

表3-2-43 溶接材料区分
使用区分 使用する溶接材料
強度の同じ鋼材を溶接する場合 母材の規格値と同等またはそれ以上の機械的性質(じん性を除く)を有する溶接材料
強度の異なる鋼材を溶接する場合 低強度側の母材の規格値と同等またはそれ以上の機械的性質(じん性を除く)を有する溶接材料
じん性の同じ鋼材を溶接する場合 母材の要求値と同等またはそれ以上のじん性を有する溶接材料
じん性の異なる鋼材を溶接する場合 低じん性側の母材の要求値と同等またはそれ以上のじん性を有する溶接材料
耐候性鋼と普通鋼を溶接する場合 普通鋼の母材と同等またはそれ以上の機械的性質、じん性を有する溶接材料
耐候性鋼と耐候性鋼を溶接する場合 母材の要求値と同等またはそれ以上の機械的性質、じん性及び耐候性鋼を有する溶接材料

受注者は、耐候性鋼材を溶接する場合は、耐候性鋼材用の溶接材料を用いなければならない。

なお、被覆アーク溶接で施工する場合で以下の項目に該当する場合は、低水素系溶接材料を使用するものとする。

(1) 耐候性鋼材を溶接する場合

(2) SM490、SM490Y、SM520、SBHS400、SM570、SBHS500及びSBHS700を溶接する場合

4.被覆アーク溶接棒

受注者は、被覆アーク溶接棒を表3-2-44に従って乾燥させなければならない。

表3-2-44 溶接棒乾燥の温度と時間
溶接棒の種類 溶接棒の状態 乾燥温度 乾燥時間
軟鋼用被覆
アーク溶接棒
乾燥(開封)後8時間以上経過したときもしくは溶接棒が吸湿したおそれがあるとき 70~100℃ 30~60分
低水素系
被覆アーク溶接棒
490MPa級
590MPa級
乾燥(開封)後4時間以上経過したときもしくは溶接棒が吸湿したおそれがあるとき 300~400℃
350~400℃
30~60分
60分以上
5.サブマージアーク溶接に用いるフラックス

受注者は、サブマージアーク溶接に用いるフラックスを表3-2-45に従って乾燥させなければならない。

表3-2-45 フラックスの乾燥の温度と時間
フラックスの種類 乾燥温度 乾燥時間
溶融フラックス ガラス状 150~350℃ 60分以上
軽石状 200~350℃ 60分以上
ボンドフラックス 200~350℃ 60分以上
6.CO2ガスシールドアーク溶接に用いるCO2ガス

CO2ガスシールドアーク溶接に用いるCO2ガスは、JIS K 1106(液化二酸化炭素(液化炭酸ガス))に規定された3種を使用するものとする。

7.工場塗装工の材料

工場塗装工の材料については、以下の規定によるものとする。

(1) 受注者は、JISに適合した塗料を使用しなければならない。また受注者は、設計図書に特に明示されていない場合は、施工前に色見本により監督職員の承諾を得なければならない。

(2) 受注者は、塗料を直射日光を受けない場所に保管し、その取扱について、関係諸法令及び諸法規を遵守しなければならない。

(3) 受注者は、多液型塗料を使用する場合、混合の際の混合割合、混合法、混合塗料の状態、使用時間等について使用塗料の仕様を遵守しなければならない。

(4) 受注者は、多液型塗料の可使時間は、表3-2-46の基準を遵守しなければならない。

表3-2-46 多液形塗料の可使時間
塗料名 可使時間(時間)
長ばく形エッチングプライマー 20℃、8以内
無機ジンクリッチプライマー
無機ジンクリッチペイント
有機ジンクリッチペイント
20℃、5以内
エポキシ樹脂塗料下塗
変性エポキシ樹脂塗料下塗
亜鉛めっき用エポキシ樹脂塗料下塗
弱溶剤形変性エポキシ樹脂塗料下塗
10℃、8以内
20℃、5以内
30℃、3以内
変性エポキシ樹脂塗料内面用 20℃、5以内
30℃、3以内
超厚膜形エポキシ樹脂塗料 20℃、3以内
エポキシ樹脂塗料下塗(低温用)
変性エポキシ樹脂塗料下塗(低温用)
変性エポキシ樹脂塗料内面用(低温用)
5℃、5以内
10℃、3以内
無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料 20℃、1以内
無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料(低温用) 10℃、1以内
コンクリート塗装用エポキシ樹脂プライマー 20℃、5以内
ふっ素樹脂塗料用中塗
ふっ素樹脂塗料上塗
弱溶剤形ふっ素樹脂塗料用中塗
弱溶剤形ふっ素樹脂塗料上塗
コンクリート塗装用エポキシ樹脂塗料中塗
コンクリート塗装用柔軟形エポキシ樹脂塗料中塗
コンクリート塗装用ふっ素樹脂塗料上塗
コンクリート塗装用柔軟形ふっ素樹脂塗料上塗
20℃、5以内
30℃、3以内

(5) 受注者は、塗料の有効期限を、ジンクリッチペイントは製造後6ヶ月以内、その他の塗料は製造後12ヶ月とし、有効期限を経過した塗料は使用してはならない。工期延期等やむを得ない理由によって使用期間が、ジンクリッチペイントは6ヶ月を超えた場合、その他の塗料は12ヶ月を超えた場合は、抜き取り試験を行って品質を確認し、正常の場合使用することができる。

3-2-12-3 桁製作工

1.製作加工

製作加工については、以下の規定によるものとする。

(1) 原寸

① 受注者は、工作に着手する前にコンピュータによる原寸システム等により図面の不備や製作上に支障がないかどうかを確認しなければならない。

② 受注者は、上記①においてコンピュータによる原寸システム等を使用しない場合は監督職員の承諾を得なければならない。

③ 原寸図を作成する場合、受注者は、JIS B 7512(鋼製巻尺)の1級に合格した鋼製巻尺を使用しなければならない。

なお、これにより難い場合は、設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

④ 受注者は、現場と工場の鋼製巻尺の使用にあたって、温度補正を行わなければならない。

なお、桁に鋼製巻尺を添わせる場合には、桁と同温度とみなせるため温度補正の必要はない。

(2) 工作

① 受注者は、主要部材の板取りにあたっては、主たる応力の方向と圧延方向とが一致することを確認しなければならない。

ただし、圧延直角方向でJIS G 3106(溶接構造用圧延鋼材)の機械的性質を満足する場合や、連結板などの溶接されない部材について板取りする場合は、この限りではない。

なお、板取りに関する資料を保管し、監督職員または検査職員からの請求があった場合は、速やかに提示しなければならない。

② 受注者は、けがきにあたって、完成後も残るような場所にはタガネ・ポンチ傷をつけてはならない。

③ 受注者は、主要部材の切断を自動ガス切断法、プラズマアーク切断法またはレーザー切断法により行わなければならない。また、フィラー・タイプレート、形鋼、板厚10㎜以下のガセットプレート及び補剛材等は、せん断により切断してよいが、切断線に肩落ち、かえり、不揃い等のある場合は縁削りまたはグラインダ仕上げを行って平滑に仕上げるものとする。

④ 受注者は、塗装等の防錆・防食を行う部材において、組立てた後に自由縁となる部材の角は面取りを行うものとし、半径2㎜以上の曲面仕上げを行うものとする。

⑤ 受注者は、鋼材の切断面の表面の粗さを、50㎛以下にしなければならない。

⑥ 受注者は、孔あけにあたって、設計図書に示す径にドリルまたはドリルとリーマ通しの併用により行わなければならない。

また、仮組立時以前に主要部材に設計図書に示す径を孔あけする場合は、NC穿孔機または型板を使用するものとする。

なお、孔あけによって孔の周辺に生じたまくれは削り取るものとする。

⑦ 受注者は、冷間曲げ加工を行う場合、内側半径は板厚の15倍以上にしなければならない。

なお、これにより難い場合は、設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

ただし、JIS Z 2242:2023(金属材料のシャルピー衝撃試験方法)に規定するシャルピー衝撃試験の結果が表3-2-47に示す条件を満たし、かつ化学成分中の窒素が0.006%を超えない材料については、内側半径を板厚の7倍以上または5倍以上とすることができる。

表3-2-47 シャルピー吸収エネルギーに対する冷間曲げ加工半径の許容値
シャルピー吸収エネルギー(J) 冷間曲げ加工の内側半径 付記記号注)
150以上 板厚の7倍以上 -7L,-7C
200以上 板厚の5倍以上 -5L,-5C

[注1]1番目の数字:最小曲げ半径の板厚の倍率

[注2]2番目の記号:曲げ加工方向(L:最終圧延方向と同一方向 C:最終圧延方向と直角方向)

⑧ 受注者は、調質鋼(Q)及び熱加工制御鋼(TMC)の熱間加工を行ってはならない。

(3) 溶接施工

① 受注者は、溶接施工について各継手に要求される溶接品質を確保するよう、以下の事項を施工計画書へ記載しなければならない。

1) 鋼材の種類及び特性

2) 溶接材料の種類及び特性

3) 溶接作業者の保有資格

4) 継手の形状及び精度

5) 溶接環境及び使用設備

6) 溶接施工条件及び留意事項

7) 溶接部の検査方法

8) 不適合品の取り扱い

② 受注者は、JIS Z 3801(手溶接技術検定における試験方法及び判定基準)に定められた試験の種類のうち、その作業に該当する試験または、これと同等以上の検定試験に合格した溶接作業者を従事させなければならない。

ただし、半自動溶接を行う場合は、JIS Z 3841(半自動溶接技術検定における試験方法及び判定基準)に定められた試験の種類のうち、その作業に該当する試験または、これと同等以上の検定試験に合格した溶接作業者を従事させるものとする。

また、サブマージアーク溶接を行う場合は、A-2Fまたは、これと同等以上の検定試験に合格した溶接作業者を従事させるものとする。

なお、工場溶接に従事する溶接作業者は、6ヶ月以上溶接工事に従事し、かつ工事前2ヶ月以上引き続きその工場において、溶接工事に従事した者でなければならない。また、現場溶接に従事する溶接作業者は、6ヶ月以上溶接工事に従事し、かつ適用する溶接施工方法の経験がある者または十分な訓練を受けた者でなければならない。

(4) 溶接施工試験

① 受注者は、以下の事項のいずれかに該当する場合は、溶接施工試験を行わなければならない。

ただし、二次部材については、除くものとする。

なお、すでに過去に同等またはそれ以上の条件で溶接施工試験を行い、かつ施工経験をもつ工場では、その溶接施工試験報告書について、監督職員の承諾を得た上で溶接施工試験を省略することができる。

1) SBHS700及びSBHS700Wにおいて、1パスの入熱量が5,000J/mmを超える場合

2) SM570、SMA570W、SM520及びSMA490Wにおいて、1パスの入熱量が7,000J/㎜を超える場合

3) SBHS500、SBHS500W、SBHS400、SBHS400W、SM490Y及びSM490において、1パスの入熱量が10,000J/㎜を超える場合

4) 被覆アーク溶接法(手溶接のみ)、ガスシールドアーク溶接法(CO2ガスまたはArとCO2の混合ガス)、サブマージアーク溶接法、頭付きスタッドのアークスタッド溶接法以外の溶接を行う場合

5) 鋼橋製作の実績がない場合

6) 使用実績のないところから材料供給を受ける場合

7) 採用する溶接方法の施工実績がない場合

② 受注者は、溶接施工試験にあたって、品質管理基準に規定された溶接施工試験項目から該当する項目を選んで行わなければならない。

なお、供試鋼板の選定、溶接条件の選定その他は、以下によるものとする。

1) 供試鋼板には、同様な溶接条件で取扱う鋼板のうち、最も条件の悪いものを用いるものとする。

2) 溶接は、実際の施工で用いる溶接条件で行うものとし、溶接姿勢は実際に行う姿勢のうち、最も不利なもので行うものとする。

3) 異種の鋼材の開先溶接試験は、実際の施工と同等の組合わせの鋼材で行うものとする。

なお、同鋼種で板厚の異なる継手については板厚の薄い方の鋼材で行うことができる。

4) 再試験は、当初試験時の個数の2倍とする。

(5) 組立て

受注者は、部材の組立てにあたって、補助治具を有効に利用し、無理のない姿勢で組立溶接できるように考慮しなければならない。また支材やストロングバック等の異材を母材に溶接することは避けるものとする。やむを得ず溶接を行って母材を傷つけた場合は、本項(12)欠陥部の補修により補修するものとする。

(6) 材片の組合わせ精度

受注者は、材片の組合わせ精度を、継手部の応力伝達が円滑で、かつ、継手性能が確保されるものにしなければならない。材片の組合わせ精度は以下の値とするものとする。

ただし、施工試験によって誤差の許容量が確認された場合は、設計図書に関して監督職員の承諾を得たうえで以下の値以上とすることができる。

① 開先溶接

ルート間隔の誤差:規定値±1.0㎜以下

板厚方向の材片の偏心:t≦50㎜薄い方の板厚の10%以下

50㎜<t5㎜以下

t:薄い方の板厚

裏当て金を用いる場合の密着度:0.5㎜以下

開先角度:規定値±10゜

② すみ肉溶接

材片の密着度:1.0㎜以下

(7) 組立溶接

受注者は、本溶接の一部となる組立溶接にあたって、本溶接を行う溶接作業者と同等の技術をもつ者を従事させ、使用溶接棒は、本溶接の場合と同様に管理しなければならない。

組立溶接のすみ肉脚長(すみ肉溶接以外の溶接にあってはすみ肉換算の脚長)は4㎜以上とし、長さは80㎜以上とするものとする。ただし、厚い方の板厚が12㎜以下の場合、または以下の式により計算した鋼材の溶接われ感受性組成PCMが0.22%以下の場合は、50㎜以上とすることができる。

共通仕様書_図表.docx[111]

(8) 予熱

受注者は、鋼種及び溶接方法に応じて、溶接線の両側100㎜範囲の母材を表3-2-49の条件を満たす場合に限り、表3-2-48により予熱することを標準とする。

なお、鋼材のPCM値を低減すれば予熱温度を低減できる。この場合の予熱温度は表3-2-50とする。

表3-2-48 予熱温度の標準
鋼 種 溶 接 方 法 予 熱 温 度(℃)
板 厚 区 分(㎜)
25以下 25を超え
40以下
40を超え
50以下
50を超え
100以下
SM400 低水素系以外の溶接棒による被覆アーク溶接 予熱なし 50
低水素系の溶接棒による被覆アーク溶接 予熱なし 予熱なし 50 50
サブマージアーク溶接
ガスシールドアーク溶接
予熱なし 予熱なし 予熱なし 予熱なし
SMA400W 低水素系の溶接棒による被覆アーク溶接 予熱なし 予熱なし 50 50
サブマージアーク溶接
ガスシールドアーク溶接
予熱なし 予熱なし 予熱なし 予熱なし
SM490
SM490Y
低水素系の溶接棒による被覆アーク溶接 予熱なし 50 80 80
サブマージアーク溶接
ガスシールドアーク溶接
予熱なし 予熱なし 50 50
SM520
SM570
低水素系の溶接棒による被覆アーク溶接 予熱なし 80 80 100
サブマージアーク溶接
ガスシールドアーク溶接
予熱なし 50 50 80
SMA490W
SMA570W
低水素系の溶接棒による被覆アーク溶接 予熱なし 80 80 100
サブマージアーク溶接
ガスシールドアーク溶接
予熱なし 50 50 80
SBHS400
SBHS400W
SBHS500
SBHS500W
低酸素系の溶接棒による被覆アーク溶接 予熱なし 予熱なし 予熱なし 予熱なし
ガスシールドアーク溶接
サブマージアーク溶接
予熱なし 予熱なし 予熱なし 予熱なし
SBHS700
SBHS700W
低水素系の溶接棒による被覆アーク溶接 50 50 50 50
ガスシールドアーク溶接
サブマージアーク溶接
50 50 50 50

[注]「予熱なし」については、気温(室内の場合は室温)が5℃以下の場合は、20℃程度に加熱する。

表3-2-49 予熱温度の標準を適用する場合のPCMの条件
(%)
鋼 種 SM400
SMA400W
SM490SM490Y SM520SM570 SMA490WSMA570W SBHS400SBHS400W SBHS500SBHS500W SBHS700SBHS700W
鋼材の
板厚(㎜)
25以下 0.24以下 0.26以下 0.26以下 0.26以下 0.22以下 0.20以下 0.30以下
25を超え50以下 0.27以下 0.27以下
50を超え75以下 0.27以下 0.29以下 0.29以下 0.32以下
75を超え100以下
表3-2-50 PCM値と予熱温度の標準
PCM(%) 溶接方法 予熱温度(℃)
板厚区分(㎜)
t≦25 25<t≦40 40<t≦100
0.21 SMAW 予熱なし 予熱なし 予熱なし
GMAW,SAW 予熱なし 予熱なし 予熱なし
0.22 SMAW 予熱なし 予熱なし 予熱なし
GMAW,SAW 予熱なし 予熱なし 予熱なし
0.23 SMAW 予熱なし 予熱なし 50
GMAW,SAW 予熱なし 予熱なし 予熱なし
0.24 SMAW 予熱なし 予熱なし 50
GMAW,SAW 予熱なし 予熱なし 予熱なし
0.25 SMAW 予熱なし 50 50
GMAW,SAW 予熱なし 予熱なし 50
0.26 SMAW 予熱なし 50 80
GMAW,SAW 予熱なし 予熱なし 50
0.27 SMAW 50 80 80
GMAW,SAW 予熱なし 50 50
0.28 SMAW 50 80 100
GMAW,SAW 50 50 80
0.29 SMAW 80 100 100
GMAW,SAW 50 80 80

(9) 溶接施工上の注意

① 受注者は、溶接を行おうとする部分の、ブローホールやわれを発生させるおそれのある黒皮、さび、塗料、油等を除去しなければならない。

また受注者は、溶接を行う場合、溶接線周辺を十分乾燥させなければならない。

② 受注者は、開先溶接及び主桁のフランジと腹板のすみ肉溶接等の施工にあたって、原則として部材と同等な開先を有するエンドタブを取付け、溶接の始端及び終端が溶接する部材上に入らないようにしなければならない。

エンドタブは、部材の溶接端部において所定の溶接品質を確保できる寸法形状の材片を使用するものとする。

なお、エンドタブは、溶接終了後ガス切断法によって除去し、グラインダ仕上げするものとする。

③ 受注者は、完全溶込み開先溶接の施工においては、原則として裏はつりを行わなければならない。

④ 受注者は、部分溶込み開先溶接の施工において、連続した溶接線を2種の溶接法で施工する場合は、前のビードの端部をはつり、欠陥のないことを確認してから次の溶接を行わなければならない。ただし、手溶接または半自動溶接で、クレータの処理を行う場合は行わなくてもよいものとする。

⑤ 受注者は、完全溶込み開先溶接からすみ肉溶接に変化する場合など、溶接線内で開先形状が変化する場合には、開先形状の遷移区間を設けなければならない。

⑥ 受注者は、材片の隅角部で終わるすみ肉溶接を行う場合、隅角部をまわして連続的に施工しなければならない。

⑦ 受注者は、サブマージアーク溶接法またはその他の自動溶接法を使用する場合、継手の途中でアークを切らないようにしなければならない。

ただし、やむを得ず途中でアークが切れた場合は、前のビードの終端部をはつり、欠陥のないことを確認してから次の溶接を行うものとする。

(10) 開先溶接の余盛と仕上げ

受注者は、設計図書で、特に仕上げの指定のない開先溶接においては、品質管理基準の規定値に従うものとし、余盛高が規格値を超える場合には、ビード形状、特に止端部を滑らかに仕上げなければならない。

(11) 溶接の検査

① 受注者は、工場で行う完全溶込み突合せ溶接継手のうち主要部材の突合わせ継手を、放射線透過試験、超音波探傷試験で、表3-2-51に示す1グループごとに1継手の抜取り検査を行わなければならない。

ただし、監督職員の指示がある場合には、それによるものとする。

表3-2-51 主要部材の完全溶込みの突合せ継手の非破壊試験検査率
部  材 1検査ロットをグループ分けする場合の1グループの最大継手数 放射線透過試験 超音波探
傷試験
撮影枚数 検査長さ
引 張 部 材 1 1枚(始端又は終端部を含む) 継手全長を原則とする
圧 縮 部 材 5 1枚(始端又は終端部を含む)
曲げ部材 引張フランジ 1 1枚(始端又は終端部を含む)
圧縮フランジ 5 1枚(始端又は終端部を含む)
腹板 応力に直角な方向の継手 1 1枚(引張側)
応力に平行な方向の継手 1 1枚(始端又は終端部を含む)
鋼  床  版 1 1枚(始端又は終端部を含む)

注)検査手法の特性の相違により、検査長さの単位は放射線透過試験の30㎝に対して、超音波探傷試験では1継手の全線としている。

② 受注者は、現場溶接を行う完全溶込みの突合せ溶接継手のうち、鋼製橋脚のはり及び柱、主桁のフランジ及び腹板、鋼床版のデッキプレートの溶接部については、表3-2-52に示す非破壊試験に従い行わなければならない。

また、その他の部材の完全溶込みの突合せ溶接継手において、許容応力度を工場溶接の同種の継手と同じ値にすることを設計図書に明示された場合には、継手全長にわたって非破壊試験を行うものとする。

表3-2-52 現場溶接を行う完全溶込みの突合せ溶接継手の非破壊試験検査率
部  材 放射線透過試験 超音波探傷試験
撮影箇所 検査長さ
鋼製の橋脚躯体部のはり
及び柱
継手全長を原則とする
主桁のフランジ(鋼床版を除く)及び腹板
鋼床版のデッキプレート 継手の始終端で連続して 各50㎝ (2枚)、中間部で1mにつき1箇所(1枚)及びワイヤ継ぎ部で1箇所(1枚)を原則とする。 継手全長を原則とする

ただし、受注者は、設計図書に関して監督職員の承諾を得て放射線透過試験に代えて超音波探傷試験を行うことができる。

③ 受注者は、放射線透過試験による場合で板厚が25㎜以下の試験の結果については、次の規定を満足する場合に合格とする。

引張応力を受ける溶接部JIS Z 3104(鋼溶接継手の放射線透過試験方法)付属書4「透過写真によるきずの像の分類方法」に示された2類以上

圧縮応力を受ける溶接部JIS Z 3104(鋼溶接継手の放射線透過試験方法)付属書4「透過写真によるきずの像の分類方法」に示された3類以上

なお、上記規定を満足しない場合で、検査ロットのグループが1つの継手からなる場合には、試験を行ったその継手を不合格とする。また、検査ロットのグループが2つ以上の継手からなる場合は、そのグループの残りの各継手に対し、非破壊試験を行い合否を判定するものとする。

受注者は、不合格となった継手をその継手全体を非破壊試験によって検査し、欠陥の範囲を確認のうえ、本項(12)の欠陥部の補修の規定に従い補修しなければならない。また、補修部分は上記の規定を満足するものとする。

受注者は、現場溶接を行う完全溶込み突合せ溶接継手の非破壊試験結果が上記の規定を満足しない場合は、次の処置をとらなければならない。

継手全長を検査した場合は、規定を満足しない撮影箇所を不合格とし、本項(12)の欠陥部の補修の規定に基づいて補修するものとする。

また、補修部分は上記の規定を満足するものとする。

抜取り検査をした場合は、規定を満足しない箇所の両側各1mの範囲について検査を行うものとし、それらの箇所においても上記規定を満足しない場合には、その1継手の残りの部分のすべてを検査するものとする。不合格となった箇所は、欠陥の範囲を確認し、本項(12)の欠陥部の補修の規定に基づいて補修するものとする。

また、補修部分は上記の規定を満足するものとする。

なお、ここでいう継手とは、継手の端部から交差部または交差部から交差部までを示すものとする。

④ 受注者は、溶接ビード及びその周辺にいかなる場合も割れを発生させてはならない。割れの検査は、溶接線全線を対象として肉眼で行うものとするが、判定が困難な場合には、磁粉探傷試験または浸透探傷試験により検査するものとする。

⑤ 受注者は、断面に考慮する突合せ溶接継手、十字溶接継手、T溶接継手、角溶接継手に関しては、ビード表面にピットを発生させてはならない。

その他のすみ肉溶接または部分溶込み開先溶接に関しては、1継手につき3個、または継手長さ1mにつき3個まで許容するものとする。

ただし、ピットの大きさが1㎜以下の場合には、3個を1個として計算するものとする。

1) 受注者は、ビード表面の凹凸に、ビード長さ25㎜の範囲における高低差で表し、3㎜を超える凹凸を発生させてはならない。

2) 受注者は、アンダーカットの深さを設計上許容される値以下とし、オーバーラップを生じさせてはならない。

⑥ 外部きずの検査について、磁粉探傷試験または浸透探傷試験を行う者は、それぞれの試験の種類に応じたJIS Z 2305(非破壊試験技術者の資格及び認証)に規定するレベル2以上の資格を有していなければならない。

なお、極間法を適用する場合には、磁粉探傷試験の資格のうち、極間法に限定された磁粉探傷試験のレベル2以上の資格を有するものとする。

内部きずの検査について、放射線透過試験または超音波探傷試験を行う者は、それぞれの試験の種類に応じてJIS Z 2305(非破壊試験技術者の資格及び認証)に基づく次の1)~3)に示す資格を有していなければならない。

1) 放射線透過試験を行う場合は、放射線透過試験におけるレベル2以上の資格とする。

2) 超音波自動探傷試験を行う場合は、超音波探傷試験におけるレベル3の資格とする。

3) 手探傷による超音波探傷試験を行う場合は、超音波探傷試験におけるレベル2以上の資格とする。

(12) 欠陥部の補修

受注者は、欠陥部の補修を行わなければならない。この場合、補修によって母材に与える影響を検討し、注意深く行うものとする。

補修方法は、表3-2-53に示すとおり行なうものとする。これ以外の場合は、設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。

なお、補修溶接のビードの長さは40㎜以上とし、補修にあたっては予熱等の配慮を行うものとする。

表3-2-53 欠陥の補修方法
欠 陥 の 種 類 補 修 方 法
1 アークストライク 母材表面に凹みを生じた部分は肉盛り溶接の後グラインダ仕上げする。わずかな痕跡のある程度のものはグラインダ仕上げのみでよい。
2 組立溶接の欠陥 欠陥部をエアアークガウジング等で除去し、必要であれば再度組立溶接を行う。
3 溶接われ われ部分を完全に除去し、発生原因を究明して、それに応じた再溶接を行う。
4 溶接ビード表面のピット エアアークガウジングでその部分を除去し、再溶接する。
5 オーバーラップ グラインダで削り整形する。
6 溶接ビード表面の凸凹 グラインダ仕上げする。
7 アンダーカット 程度に応じて、グラインダ仕上げのみ、または溶接後、グラインダ仕上げする。

(13) ひずみとり

受注者は、溶接によって部材の変形が生じた場合、プレス、ガス炎加熱法等によって矯正しなければならない。ただし、SBHS700及びSBHS700Wのプレス矯正については、施工条件を確認する必要がある。ガス炎加熱法によって矯正する場合の鋼材表面温度及び冷却法は、表3-2-54によるものとする。

表3-2-54 ガス炎加熱法による線状加熱時の鋼材表面温度及び冷却法
鋼  種 鋼材表面温度 冷 却 法
調質鋼(Q) 750℃以下 空冷または空冷後600℃以下で水冷
熱加工
制御鋼
(TMC)
Ceq>0.38 900℃以下 空冷または空冷後500℃以下で水冷
Ceq≦0.38 900℃以下 加熱直後水冷または空冷
その他の鋼材 900℃以下 赤熱状態からの水冷をさける

共通仕様書_図表.docx[119]

ただし、()の項はCu≧0.5(%)の場合に加えるものとする。

(14) 仮組立て

① 受注者が、仮組立てを行う場合は、実際に部材を組み立てて行うこと(以下「実仮組立」という。)を基本とする。

ただし、シミュレーション仮組立などの他の方法によって実仮組立てと同等の精度の検査が行える場合は、監督職員の承諾を得てこれに代えることができる。

② 受注者は、実仮組立てを行う場合、各部材が無応力状態になるような支持を設けなければならない。ただし、架設条件によりこれにより難い場合は、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。

③ 受注者は、実仮組立てにおける主要部分の現場添接部または連結部を、ボルト及びドリフトピンを使用し、堅固に締付けなければならない。

④ 受注者は、母材間の食い違いにより締付け後も母材と連結板に隙間が生じた場合、設計図書に関して監督職員の承諾を得た上で補修しなければならない。

2.ボルトナット

(1) ボルト孔の径は、表3-2-55に示すとおりとする。

表3-2-55 ボルト孔の径
ボルトの呼び ボルトの孔の径(㎜)
摩擦接合
引張接合
支圧接合
M20 22.5 21.5
M22 24.5 23.5
M24 26.5 25.5

ただし、摩擦接合で以下のような場合のうち、施工上やむを得ない場合は、呼び径 +4.5㎜までの拡大孔をあけてよいものとする。

なお、この場合は、設計の断面控除(拡大孔の径 +0.5㎜)として改めて継手の耐荷性能を評価するものとする。

① 仮組立てで工場製作時のリーミングが難しい場合

1) 箱型断面部材の縦リブ継手

2) 鋼床版橋の縦リブ継手

② 仮組立ての形状と架設時の形状が異なる場合

鋼床版橋の主桁と鋼床版を取付ける縦継手

(2) ボルト孔の径の許容差は、表3-2-56に示すとおりとする。

ただし、摩擦接合の場合は1ボルト群の20%に対しては+1.0㎜まで良いものとする。

表3-2-56 ボルト孔の径の許容差
ボルトの呼び ボルト孔の径の許容差(㎜)
摩擦接合
引張接合
支圧接合
M20 +0.5 ±0.3
M22 +0.5 ±0.3
M24 +0.5 ±0.3

(3) 仮組立て時のボルト孔の精度

① 受注者は、支圧接合を行う材片を組合わせた場合、孔のずれは0.5㎜以下にしなければならない。

② 受注者は、ボルト孔において貫通ゲージの貫通率及び停止ゲージの停止率を、表3-2-57のとおりにしなければならない。

表3-2-57 ボルト孔の貫通率及び停止率
ねじの呼び 貫通ゲージ
の径(㎜)
貫 通 率
(%)
停止ゲージ
の径(㎜)
停 止 率
(%)
摩擦接合
引張接合
M20 21.0 100 23.0 80以上
M22 23.0 100 25.0 80以上
M24 25.0 100 27.0 80以上
支圧接合 M20 20.7 100 21.8 100
M22 22.7 100 23.8 100
M24 24.7 100 25.8 100

3-2-12-4 検査路製作工

1.製作加工

(1) 受注者は、検査路・昇降梯子・手摺等は原則として溶融亜鉛めっき処理を行わなければならない。

(2) 受注者は、亜鉛めっきのため油抜き等の処理を行い、めっき後は十分なひずみとりを行わなければならない。

(3) 受注者は、検査路と桁本体との取付けピースは工場内で溶接を行うものとする。やむを得ず現場で取付ける場合は、設計図書に関して監督職員の承諾を得て十分な施工管理を行わなければならない。

(4) 受注者は、桁本体に仮組立て時点で取付け、取合いの確認を行わなければならない。

(5) 受注者は、検査路と桁本体の取付けは取付けピースを介して、ボルト取合いとしなければならない。ただし、取合いは製作誤差を吸収できる構造とするものとする。

2.ボルト・ナットの施工

ボルト・ナットの施工については、第3編3-2-12-3桁製作工の規定による。

3-2-12-5 鋼製伸縮継手製作工

1.製作加工

(1) 受注者は、切断や溶接等で生じたひずみは仮組立て前に完全に除去しなければならない。

なお、仮止め治具等で無理に拘束すると、据付け時に不具合が生じるので注意するものとする。

(2) 受注者は、フェースプレートのフィンガーは、せり合い等間隔不良を避けるため、一度切りとしなければならない。二度切りの場合には間隔を10㎜程度あけるものとする。

(3) 受注者は、アンカーバーの溶接には十分注意し、リブの孔に通す鉄筋は工場でリブに溶接しておかなければならない。

(4) 受注者は、製作完了から据付け開始までの間、遊間の保持や変形・損傷を防ぐため、仮止め装置で仮固定しなければならない。

2.ボルト・ナットの施工

ボルト・ナットの施工については、第3編3-2-12-3桁製作工の規定による。

3-2-12-6 落橋防止装置製作工

1.製作加工

PC鋼材等による落橋防止装置の製作加工については、以下の規定によるものとする。

(1) 受注者は、PC鋼材定着部分及び取付ブラケットの防食については、設計図書によらなければならない。

2.ボルト・ナットの施工

ボルト・ナットの施工については、第3編3-2-12-3桁製作工の規定による。

3-2-12-7 橋梁用防護柵製作工

1.製作加工

(1) 亜鉛めっき後に塗装仕上げをする場合

① 受注者は、ビーム、パイプ、ブラケット、パドル及び支柱に溶融亜鉛めっきを施し、その上に工場で仕上げ塗装を行わなければならない。この場合、受注者は、めっき面に燐酸塩処理などの下地処理を行わなければならない。

② 受注者は、めっき付着量を両面で275g/㎡以上としなければならない。その場合、受注者は、めっき付着量が前述以上であることを確認しなければならない。

③ 受注者は、熱硬化性アクリル樹脂塗料を用いて、20㎛以上の塗膜厚で仕上げ塗装をしなければならない。

(2) 亜鉛めっき地肌のままの場合

① 受注者は、ビーム、パイプ、ブラケット、パドル、支柱及びその他の部材(ケーブルは除く)に、成形加工後溶融亜鉛めっきを施さなければならない。

② 受注者は、めっき付着量をビーム、パイプ、ブラケット、パドル、支柱の場合JIS H 8641(溶融亜鉛めっき)(HDZT77)の77㎛(膜厚)以上とし、その他の部材(ケーブルは除く)の場合は、同じく(HDZT49)の49㎛(膜厚)以上としなければならない。

③ 受注者は、歩行者、自転車用防護柵が、成形加工後溶融亜鉛めっきが可能な形状と判断できる場合は、②のその他の部材の場合を適用しなければならない。

2.ボルト・ナット

(1) ボルト・ナットの塗装仕上げをする場合は、本条1項の製作加工(1)塗装仕上げをする場合の規定によるものとする。ただし、ステンレス性のボルト・ナットの場合は、無処理とするものとする。

(2) ボルト・ナットが亜鉛めっき地肌のままの場合は、本条1項の製作加工(2)亜鉛めっき地肌のままの場合の規定によるものとする。

3.アンカーボルト

アンカーボルトについては、本条2項ボルト・ナットの規定による。

3-2-12-8 アンカーフレーム製作工

1.アンカーフレーム製作工の施工

アンカーフレーム製作工の施工については、第3編3-2-12-3桁製作工の規定による。

2.アンカーボルトのねじの種類ピッチ及び精度

受注者は、アンカーボルトのねじの種類、ピッチ及び精度は、表3-2-58によらなければならない。

表3-2-58 ねじの種類、ピッチ及び精度
ボルトの呼び径
68㎜以下 68㎜を超えるもの
ねじの種類 メートル並目ねじ
JIS B 0205
(一般用メートルねじ)
メートル細目ねじ
JIS B 0205
(一般用メートルねじ)
ピ ッ チ JIS規格による 6㎜
精   度 3級
JIS B 0209
(一般用メートルねじ-公差)
3級
JIS B 0209
(一般用メートルねじ-公差)

3-2-12-9 プレビーム用桁製作工

1.製作加工

プレビーム用桁の製作加工については、第3編3-2-12-3桁製作工の規定によるが、仮組立ては行わないものとする。また、塗装は、プレビーム用桁製作後長時間仮置きする場合は、ジンクリッチプライマーにより、塗装を行わなければならない。

2.ボルト・ナットの施工

鋼桁の組立てに使用するボルト・ナットの施工については、第3編3-2-13-2地組工の規定による。

3-2-12-10 鋼製排水管製作工

1.製作加工

(1) 受注者は、排水管及び取付金具の防食ついては、設計図書によらなければならない。

(2) 受注者は、取付金具と桁本体との取付けピースは工場内で溶接を行うものとし、工場溶接と同等以上の条件下で行わなければならない。やむを得ず現場で取付ける場合は十分な施工管理を行わなければならない。

(3) 受注者は、桁本体に仮組立て時点で取付け、取合いの確認を行わなければならない。

2.ボルト・ナットの施工

ボルト・ナットの施工については、第3編3-2-12-3桁製作工の規定による。

3-2-12-11 工場塗装工

1.塗装作業者

受注者は、同種塗装工事に従事した経験を有する塗装作業者を工事に従事させなければならない。

2.前処理及び素地調整

受注者は、前処理として被塗物表面の塗装に先立ち、さび落とし清掃を行うものとし、素地調整は設計図書に示す素地調整種別に応じて、以下の仕様を適用しなければならない。

素地調整程度1種

塗膜、黒皮、さび、その他の付着品を完全に除去(素地調整のグレードは、除せい(錆)程度のISO規格でSa2 1/2)し、鋼肌を露出させたもの。

3.気温湿度の条件

受注者は、気温、湿度の条件が表3-2-59の塗装禁止条件に該当する場合、塗装を行ってはならない。ただし、塗装作業所が屋内で、温度、湿度が調節されているときは、屋外の気象条件に関係なく塗装してもよい。これ以外の場合は、監督職員と協議しなければならない。

表3-2-59 塗装禁止条件
塗装の種類 気温(℃) 湿度(RH%)
長ばく形エッチングプライマー 5以下 85以上
無機ジンクリッチプライマー
無機ジンクリッチペイント
0以下 50以下
有機ジンクリッチペイント 5以下 85以上
エポキシ樹脂塗料下塗 ※
変性エポキシ樹脂塗料下塗
変性エポキシ樹脂塗料内面用 ※
10以下 85以上
亜鉛めっき用エポキシ樹脂塗料下塗
弱溶剤形変性エポキシ樹脂塗料下塗
5以下 85以上
超厚膜形エポキシ樹脂塗料 5以下 85以上
エポキシ樹脂塗料下塗(低温用)
変性エポキシ樹脂塗料下塗(低温用)
変性エポキシ樹脂塗料内面用(低温用)
5以下、20以上 85以上
無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料 ※ 10以下、30以上 85以上
無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料(低温用) 5以下、20以上 85以上
コンクリート塗装用エポキシ樹脂プライマー 5以下 85以上
ふっ素樹脂塗料用中塗
弱溶剤形ふっ素樹脂塗料用中塗
コンクリート塗装用エポキシ樹脂塗料中塗
コンクリート塗装用柔軟形エポキシ樹脂塗料中塗
5以下 85以上
ふっ素樹脂塗料上塗
弱溶剤形ふっ素樹脂塗料上塗
コンクリート塗装用ふっ素樹脂塗料上塗
コンクリート塗装用柔軟形ふっ素樹脂塗料上塗
0以下 85以上
鉛・クロムフリーさび止めペイント
長油性フタル酸樹脂塗料中塗
長油性フタル酸樹脂塗料上塗
5以下 85以上

注)※印を付した塗料を低温時に塗布する場合は、低温用の塗料を用いなければならない。

4.新橋鋼製ダムの素地調整

受注者は、新橋、鋼製ダムの素地調整にあたっては、素地調整程度1種を行わなければならない。

5.有害な薬品の禁止

受注者は、施工に際し有害な薬品を用いてはならない。

6.塗装面の状態

受注者は、鋼材表面及び被塗装面の汚れ、油類等を除去し、乾燥状態の時に塗装しなければならない。

7.塗装

受注者は、塗り残し、ながれ、しわ等の欠陥が生じないように塗装しなければならない。

8.塗料の準備

受注者は、塗料を使用前に撹拌し、容器の塗料を均一な状態にしてから使用しなければならない。

9.必要膜厚の確保

受注者は、溶接部、ボルトの接合部分、その他構造の複雑な部分の必要膜厚を確保するように施工しなければならない。

10.下塗

(1) 受注者は、ボルト締め後または溶接施工のため塗装困難となる部分は、あらかじめ塗装を完了させておくことができる。

(2) 受注者は、支承等の機械仕上げ面に、防錆油等を塗布しなければならない。

(3) 受注者は、溶接や余熱による熱影響で塗膜劣化する可能性がある現場溶接部近傍に塗装を行ってはならない。未塗装範囲は熱影響部のほか、自動溶接機の取り付けや超音波探傷の施工などを考慮して決定する。ただし、さびの生ずるおそれがある場合には防錆剤を塗布することができるが、溶接及び塗膜に影響を及ぼすおそれのあるものについては溶接及び塗装前に除去しなければならない。

(4) 受注者は、塗装作業にエアレススプレー、ハケまたはローラーブラシを用いなければならない。

また、塗布作業に際しては各塗布方法の特徴を理解して行わなければならない。

(5) 受注者は、素地調整程度1種を行ったときは、4時間以内に塗装を施さなければならない。

11.中塗・上塗

(1) 受注者は、中塗り及び上塗りにあたっては、被塗装面、塗膜の乾燥及び清掃状態を確認したうえで行わなければならない。

(2) 受注者は、海岸地域、大気汚染の著しい地域などの特殊環境における鋼橋の塗装については、素地調整終了から上塗り完了までを速やかに塗装しなければならない。

12.検査

(1) 受注者は、工場塗装終了後、塗膜厚検査を行い、塗膜厚測定記録を作成及び保管し、監督職員または検査職員の請求があった場合は速やかに提示しなければならない。

(2) 受注者は、塗膜の乾燥状態が硬化乾燥状態以上に経過した後塗膜厚測定をしなければならない。

(3) 受注者は、同一工事、同一塗装系及び同一塗装方法により塗装された500㎡単位毎25点(1点あたり5回測定)以上塗膜厚の測定をしなければならない。ただし、1ロットの面積が200㎡に満たない場合は10㎡ごとに1点とする。

(4) 受注者は、塗膜厚の測定を、塗装系別、塗装方法別、部材の種類別または作業姿勢別に測定位置を定め、平均して測定できるように配慮しなければならない。

(5) 受注者は、膜厚測定器として電磁膜厚計を使用しなければならない。

(6) 受注者は、以下に示す要領により塗膜厚の判定をしなければならない。

① 塗膜厚測定値(5回平均)の平均値が、目標塗膜厚(合計値)の90%以上でなければならない。

② 塗膜厚測定値(5回平均)の最小値が、目標塗膜厚(合計値)の70%以上でなければならない。

③ 塗膜厚測定値(5回平均)の分布の標準偏差は、目標塗膜厚(合計値)の20%を超えてはならない。ただし、平均値が標準塗膜厚(合計値)以上の場合は合格とする。

④ 平均値、最小値、標準偏差のそれぞれ3条件のうち1つでも不合格の場合はさらに同数の測定を行い、当初の測定値と合わせて計算した結果が基準値を満足すれば合格とし、不合格の場合は、塗増し再検査しなければならない。

(7) 受注者は、塗料の缶貼付ラベルを完全に保ち、開封しないままで現場に搬入し、塗料の品質、製造年月日、ロット番号、色彩及び数量を監督職員に提示しなければならない。また、受注者は、塗布作業の開始前に出荷証明書及び塗料成績表(製造年月日、ロット番号、色彩、数量を明記)を確認し、記録、保管し、監督職員または検査職員の請求があった場合は速やかに提示しなければならない。