第7節 地盤改良工
第7節 地盤改良工
3-2-7-1 一般事項
本節は、地盤改良工として路床安定処理工、置換工、表層安定処理工、パイルネット工、サンドマット工、バーチカルドレーン工、締固め改良工、固結工その他これらに類する工種について定める。
3-2-7-2 路床安定処理工
1.一般事項
受注者は、路床土と安定材を均一に混合し、締固めて仕上げなければならない。
2.作業前の準備
受注者は、安定材の散布を行う前に現地盤の不陸整正や必要に応じて仮排水路などを設置しなければならない。
3.安定材の散布
受注者は、所定の安定材を散布機械または人力によって均等に散布しなければならない。
4.混合
受注者は、路床安定処理工にあたり、散布終了後に適切な混合機械を用いて混合しなければならない。また、受注者は混合中は混合深さの確認を行うとともに混合むらが生じた場合は、再混合を行わなければならない。
5.施工
受注者は、路床安定処理工にあたり、粒状の石灰を用いる場合には、一回目の混合が終了した後仮転圧して放置し、生石灰の消化を待ってから再び混合を行わなければならない。ただし、粉状の生石灰(0~5㎜)を使用する場合は、一回の混合とすることができる。
6.粉塵対策
受注者は、路床安定処理工における散布及び混合を行うにあたり、粉塵対策について、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。
7.路床安定処理工の手順
受注者は、路床安定処理工にあたり、混合が終了したら表面を粗均しした後、整形し締固めなければならない。また、当該箇所が軟弱で締固め機械が入れない場合には、湿地ブルドーザなどで軽く転圧を行い、数日間養生した後に整形しタイヤローラなどで締固めなければならない。
3-2-7-3 置換工
1.一般事項
受注者は、置換のために掘削を行うにあたり、掘削面以下の層を乱さないように施工しなければならない。
2.一層の仕上がり厚さ
受注者は、路床部の置換工にあたり、一層の敷均し厚さは、仕上がり厚で20㎝以下としなければならない。
3.締固め管理
受注者は、構造物基礎の置換工にあたり、構造物に有害な沈下及びその他の影響が生じないように十分に締め固めなければならない。
4.終了表面の処置
受注者は、置換工において、終了表面を粗均しした後、整形し締固めなければならない。
3-2-7-4 表層安定処理工
1.一般事項
受注者は、表層安定処理工にあたり、設計図書に記載された安定材を用いて、記載された範囲、形状に仕上げなければならない。
2.適用規定
サンドマット及び安定シートの施工については、第3編3-2-7-6サンドマット工の規定による。
3.表層安定処理
受注者は、表層混合処理を行うにあたり、安定材に生石灰を用いこれを貯蔵する場合は、地表面50㎝以上の水はけの良い高台に置き、水の侵入、吸湿を避けなければならない。
なお、受注者は、生石灰の貯蔵量が500㎏超える場合は、消防法の適用を受けるので、これによらなければならない。
4.掘削法面勾配の決定
受注者は、置換のための掘削を行う場合には、その掘削法面の崩壊が生じないように現地の状況に応じて勾配を決定しなければならない。
5.サンドマット(海上)
受注者は、サンドマット(海上)にあたっては、潮流を考慮し砂を所定の箇所へ投下しなければならない。
6.配合試験
受注者は、安定材の配合について施工前に配合試験を行う場合は、安定処理土の静的締固めによる供試体作製方法または、安定処理土の締固めをしない供試体作製方法(地盤工学会)の各基準のいずれかにより供試体を作製し、JIS A 1216(土の一軸圧縮試験方法)の規準により試験を行わなければならない。
3-2-7-5 パイルネット工
1.一般事項
受注者は、連結鉄筋の施工にあたり、設計図書に記載された位置に敷設しなければならない。
2.サンドマット及び安定シートの規定
サンドマット及び安定シートの施工については、第3編3-2-7-6サンドマット工の規定による。
3.木杭の規定
パイルネット工における木杭の施工については、以下の各号の規定による。
(1) 受注者は、材質が設計図書に示されていない場合には、樹皮をはいだ生松丸太で、有害な腐れ、割れ、曲がり等のない材料を使用しなければならない。
(2) 受注者は、先端は角すい形に削るものとし、角すい形の高さは径の1.5倍程度としなければならない。
4.既製コンクリート杭の規定
パイルネット工における既製コンクリート杭の施工については、以下の各号の規定による。
(1) 受注者は、施工後に地表面に凹凸や空洞が生じた場合は、第3編3-2-3-3作業土工(床掘り・埋戻し)の規定により、これを埋戻さなければならない。
(2) 受注者は、杭頭処理にあたり、杭本体を損傷させないように行わなければならない。
(3) 受注者は、杭の施工にあたり、施工記録を整備保管するものとし、監督職員または、検査職員が施工記録を求めた場合は、速やかに提示しなけばならない。
(4) 受注者は、打込みにあたり、キャップは杭径に適したものを用いるものとし、クッションは変形のないものを用いなければならない。
(5) 受注者は、杭の施工にあたり、杭頭を打込みの打撃等により損傷した場合は、これを整形しなければならない。
(6) 受注者は、杭の施工にあたり、打込み不能となった場合は、原因を調査するとともに、設計図書に関して監督職員と協議しなければならない。
(7) 受注者は、杭の打込みを終わり、切断した残杭を再び使用する場合は、設計図書に関して監督職員の承諾を得なければならない。
(8) 杭の施工については、以下の各号の規定によるものとする。
① 受注者は、杭の適用範囲、杭の取扱い、杭の施工法分類はJIS A 7201(既製コンクリートくいの施工標準)の規定による。
② 受注者は、杭の打込み、埋込みはJIS A 7201(既製コンクリートくいの施工標準)の規定による。
③ 受注者は、杭の継手はJIS A 7201(既製コンクリートくいの施工標準)の規定による。
(9) 受注者は、杭のカットオフにあたり、杭内に設置されている鉄筋等の鋼材を傷つけないように、切断面が水平となるように行わなければならない。
(10) 受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければならない。
3-2-7-6 サンドマット工
1.一般事項
受注者は、サンドマットの施工にあたり、砂の巻出しは均一に行い、均等に荷重をかけるようにしなければならない。
2.安定シートの施工
受注者は、安定シートの施工にあたり、隙間無く敷設しなければならない。
3-2-7-7 バーチカルドレーン工
1.施工計画書
受注者は、バーチカルドレーンの打設及び排水材の投入に使用する機械については、施工前に施工計画書に記載しなければならない。
2.投入量の計測
受注者は、バーチカルドレーン内への投入材の投入量を計測し、確実に充填したことを確認しなければならない。
3.打設数量の計測
受注者は、袋詰式サンドドレーン及びペーパードレーンについてはその打設による使用量を計測し、確実に打設されたことを確認しなければならない。
4.異常時の処置
受注者は、袋詰式サンドドレーン及びペーパードレーンの打設にあたり、切断及び持ち上がりが生じた場合は、改めて打設を行わなければならない。
5.排水効果の維持
受注者は、打設を完了したペーパードレーンの頭部を保護し、排水効果を維持しなければならない。
3-2-7-8 締固め改良工
1.一般事項
受注者は、締固め改良工にあたり、地盤の状況を把握し、坑内へ設計図書に記載された粒度分布の砂を用いて適切に充填しなければならない。
2.周辺への影響防止
受注者は、施工現場周辺の地盤や、他の構造物並びに施設などへ影響を及ぼさないよう施工しなければならない。
3.施工位置
受注者は、海上におけるサンドコンパクションの施工にあたっては、設計図書に示された位置に打設しなければならない。
3-2-7-9 固結工
1.撹拌
撹拌とは、粉体噴射撹拌、高圧噴射撹拌、スラリー撹拌及び中層混合処理を示すものとする。
2.配合試験と一軸圧縮試験
受注者は、固結工による工事着手前に、撹拌及び注入する材料について配合試験と一軸圧縮試験を実施するものとし、目標強度を確認しなければならない。また、監督職員または検査職員の請求があった場合は、速やかに提示しなければならない。
3.周辺の振動障害の防止
受注者は、固結工法にあたり、施工中における施工現場周辺の地盤や他の構造物並びに施設などに対して振動による障害を与えないようにしなければならない。
4.地中埋設物の処置
受注者は、固結工の施工中に地下埋設物を発見した場合は、ただちに工事を中止し、監督職員に連絡後、占有者全体の現地確認調査を求め管理者を明確にし、その管理者と埋設物の処理にあたらなければならない。
5.生石灰パイルの施工
受注者は、生石灰パイルの施工にあたり、パイルの頭部は1m程度空打ちし、砂または粘土で埋戻さなければならない。
6.中層混合処理
(1) 改良材は、セメントまたはセメント系固化材とする。
なお、土質等によりこれにより難い場合は、監督職員と協議しなければならない。
(2) 施工機械は、鉛直方向に撹拌混合が可能な撹拌混合機を用いることとする。撹拌混合機とは、アーム部に撹拌翼を有し、プラントからの改良材を撹拌翼を用いて原地盤と撹拌混合することで地盤改良を行う機能を有する機械である。
(3) 受注者は、設計図書に示す改良天端高並びに範囲を撹拌混合しなければならない。
なお、現地状況によりこれにより難い場合は、監督職員と協議しなければならない。
施工後の改良天端高については、撹拌及び注入される改良材による盛上りが想定される場合、工事着手前に盛上り土の処理(利用)方法について、監督職員と協議しなければならない。
7.薬液注入工法
受注者は、薬液注入工の施工にあたり、薬液注入工法の適切な使用に関し、技術的知識と経験を有する現場責任者を選任し、事前に経歴書により監督職員の承諾を得なければならない。
8.薬液注入工事前の確認事項
受注者は、薬液注入工事の着手前に以下について監督職員の確認を得なければならない。
(1) 工法関係
① 注入圧
② 注入速度
③ 注入順序
④ ステップ長
(2) 材料関係
① 材料(購入・流通経路等を含む)
② ゲルタイム
③ 配合
9.適用規定
受注者は、薬液注入工を施工する場合には、「薬液注入工法による建設工事の施工に関する暫定指針」(昭和49年7月10日 建設省官技発第160号)の規定による。
10.施工管理等
受注者は、薬液注入工における施工管理等については、「薬液注入工事に係る施工管理等について」(平成2年9月18日 建設省技調発第188号)の規定による。
なお、受注者は、注入の効果の確認が判定できる資料を作成し、監督職員または検査職員の請求があった場合は速やかに提示しなければならない。