第6節 セメント及び混和材料

第6節 セメント及び混和材料

2-2-6-1 一般事項

1.工事用セメント

工事に使用するセメントは、普通ポルトランドセメントを使用するものとし、他のセメント及び混和材料を使用する場合は、設計図書によらなければならない。

2.セメントの貯蔵

受注者は、セメントを防湿構造を有するサイロまたは倉庫に、品種別に区分して貯蔵しなければならない。

3.サイロの構造

受注者は、セメントを貯蔵するサイロに、底にたまって出ない部分ができないような構造としなければならない。

4.異常なセメント使用時の注意

受注者は、貯蔵中に塊状になったセメントを、用いてはならない。また、湿気を受けた疑いのあるセメント、その他異常を認めたセメントの使用にあたっては、これを用いる前に試験を行い、その品質を確かめなければならない。ただし、保管期間が長期にわたると品質が変動する可能性があるので、長期間貯蔵したセメントは使用してはならない。

5.セメント貯蔵の温度、湿度

受注者は、セメントの貯蔵にあたって温度、湿度が過度に高くならないようにしなければならない。

6.混和剤の貯蔵

受注者は、混和剤に、ごみ、その他の不純物が混入しないよう、液状の混和剤は分離したり変質したり凍結しないよう、また、粉末状の混和剤は吸湿したり固結したりしないように、これを貯蔵しなければならない。

7.異常な混和剤使用時の注意

受注者は、貯蔵中に前項に示す分離・変質等が生じた混和剤やその他異常を認めた混和剤について、これらを用いる前に試験を行い、性能が低下していないことを確かめなければならない。ただし、保管期間が長期にわたると品質が変動する可能性があるので、長期間貯蔵した混和剤は使用してはならない。

8.混和材の使用順序

受注者は、混和材を防湿的なサイロまたは、倉庫等に品種別に区分して貯蔵し、入荷の順にこれを用いなければならない。

9.異常な混和材使用時の注意

受注者は、貯蔵中に吸湿により固結した混和材、その他異常を認めた混和材の使用にあたって、これを用いる前に試験を行い、その品質を確かめなければならない。ただし、保管期間が長期にわたると品質が変動する可能性があるので、長期間貯蔵した混和材は使用してはならない。

2-2-6-2 セメント

1.適用規格

セメントは、表2-2-18の規格に適合するものとする。

表2-2-18 セメントの種類
JIS番号 名 称 区   分 摘   要
R 5210 ポルトランド
セメント
(1)普通ポルトランド
(2)早強ポルトランド
(3)中庸熱ポルトランド
(4)超早強ポルトランド
(5)低熱ポルトランド
(6)耐硫酸塩ポルトランド
低アルカリ形を含む




R 5211 高炉セメント (1)A種高炉
(2)B種高炉
(3)C種高炉
高炉スラグの分量(質量%)
5を超え30以下
30を超え60以下
60を超え70以下
R 5212 シリカセメント (1)A種シリカ
(2)B種シリカ
(3)C種シリカ
シリカ質混合材の分量(質量%)
5を超え10以下
10を超え20以下
20を超え30以下
R 5213 フライアッシュセメント (1)A種フライアッシュ
(2)B種フライアッシュ
(3)C種フライアッシュ
フライアッシュの分量(質量%)
5を超え10以下
10を超え20以下
20を超え30以下
R 5214 エコセメント (1)普通エコセメント
(2)速硬エコセメント
塩化物イオン量(質量%)
0.1以下
0.5以上1.5以下
2.普通ポルトランドセメントの規定

コンクリート構造物に使用する普通ポルトランドセメントは、本条3項、4項の規定に適合するものとする。

なお、小規模工種で、1工種あたりの総使用量が10㎥未満の場合は、本条項の適用を除外することができる。

3.普通ポルトランドセメントの品質

普通ポルトランドセメントの品質は、表2-2-19の規格に適合するものとする。

表2-2-19 普通ポルトランドセメントの品質
品 質 規 格
比 表 面 積 ㎠/g 2,500 以上
凝 結 h 始 発 1 以上
終 結 10 以下
安定性 パット法
ルシャチリエ法
10以下
圧 縮 強 さ
N/㎟
3d 12.5 以上
7d 22.5 以上
28d 42.5 以上
水 和 熱
J/g
7d 測定値を報告する
28d 測定値を報告する
酸化マグネシウム% 5.0 以下
三酸化硫黄% 3.5 以下
全アルカリ(Na o eq)% 0.75 以下
塩化物イオン% 0.035 以下

[注]普通ポルトランドセメント(低アルカリ形)については、全アルカリ(Na o eq)の値を0.6%以下とする。

4.原材料、検査等の規定

原材料、検査、包装及び表示は、JIS R 5210(ポルトランドセメント)の規定によるものとする。

2-2-6-3 混和材料

1.適用規格

混和材として用いるフライアッシュは、JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)の規格に適合するものとする。

2.コンクリート用膨張材

混和材として用いるコンクリート用膨張材は、JIS A 6202(コンクリート用膨張材)の規格に適合するものとする。

3.高炉スラグ微粉末

混和材として用いる高炉スラグ微粉末は、JIS A 6206(コンクリート用高炉スラグ微粉末)の規格に適合するものとする。

4.混和剤の適合規格

混和剤として用いるAE剤、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、高性能減水剤、流動化剤及び硬化促進剤は、JIS A 6204(コンクリート用化学混和剤)の規格に適合するものとする。

5.急結剤

急結剤は、「コンクリート標準示方書(規準編)[2023年制定]JSCE-D 102-2023吹付けコンクリート(モルタル)用急結剤品質規格(案)」(土木学会、2023年9月)の規格に適合するものとする。

2-2-6-4 コンクリート用水

1.練混ぜ水

コンクリートの練混ぜに用いる水は、上水道またはJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)附属書JC(レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水)の規格に適合するものとする。また、養生水は、油、酸、塩類等コンクリートの表面を侵す物質を有害量含んではならない。

2.海水の使用禁止

受注者は、鉄筋コンクリートには、海水を練混ぜ水として使用してはならない。ただし、用心鉄筋やセパレータを配置しない無筋コンクリートには、海水を用いることでコンクリートの品質に悪影響がないことを確認したうえで、練混ぜ水として用いてよいものとする。